不動がプレーオフを制し、地元で通算49勝目を手に!
熊本県にある熊本空港カントリークラブで行われている国内女子ツアー「心をひとつに 西陣レディスクラシック ~東日本大震災 復興支援チャリティ~」の最終日。不動裕理、馬場ゆかり、イ・ジウ(韓国)が通算5アンダーでホールアウトし、プレーオフに突入。1ホール目でバーディを奪った不動が地元で勝利を飾り、通算49勝目に花を添えた。
通算4アンダーの4位タイに、アン・ソンジュ、李知姫(いずれも韓国)、諸見里しのぶ。通算3アンダーの7位タイに、有村智恵と北田瑠衣が続いた。ツアー初勝利がかかっていた藤本麻子は、全美貞(韓国)と並び通算2アンダーの9位タイ。横峯さくらは通算3オーバーの25位タイで終えている。
不動裕理、「ゴルフができて本当に幸せ」
3つ巴となったプレーオフ1ホール目、残り80ヤードの3打目を一番内側につけた不動裕理が、2m弱のバーディパットをカップの真ん中から沈めて、粘る馬場ゆかり、イ・ジウに引導を渡した。自身通算49勝目は、地元熊本での「西陣レディスクラシック」3度目の勝利となった。
首位タイからスタートした最終日、ショットは昨日ほど良くは無かった。それでも、2番で下り4mのデリケートなパットを沈めてバーディを奪うと、続く3番パー3では左手前のバンカーから15ヤードを直接沈めるチップインバーディ。「さすがやな~」と目の肥えた熊本のギャラリーを唸らせる。中盤はボギー、ダボとスコアを落としたが「順位では無くパープレーで回ることを目標にしました」と気持ちを切り替え、11番、16番とバーディを取り返してプレーオフへともつれ込んだ。
「今までゴルフを出来るのが普通の環境だったけど、やりたくても出来ない人もいるし、トーナメントが開催されないと私たちも何も出来ない。色んな人に支えられてゴルフをできていることが本当に幸せなんだと思いました」と不動はいう。地元熊本で人一倍の大きな声援を受けての勝利に満面の笑みで応えた。
プレーオフで惜敗の馬場、イ・ジウ
「入ったと思ったら逃げられちゃいました」。プレーオフのバーディパットを外し惜敗した馬場だが、その表情はすがすがしい。「前半は私が落としてしまったので、まさかこんな展開になると思っていなくて、悔しいというよりラッキー。前半落としながらも良く我慢したら、神様は見ていてくれたのかなと思いました」と、自身初となるプレーオフ進出に充実感を感じていた。
同じく、昨年の「明治チョコレートカップ」以来となる不動との最終日最終組での争いでまたも苦杯をなめたイ・ジウだったが、「その時も、今日も勉強になりました」とぺこり。「楽しかったけど、緊張もありました」とその戦いを振り返ったが、随所でロングパットを沈めるなど、持ち味も発揮した。
諸見里しのぶ「やることが明確になった」
最終18番、4mのバーディパットを決めきれずにプレーオフ進出を逃した諸見里しのぶだったが、「久々の最終組でトータルで見ればすごく楽しい1日でした」とポジティブに話す。「優勝争いの緊張感の中でミスを無くしていかないといけない。やることが明確になりました」と、悔しさ以上の収穫を得て晴れやかな表情を見せた。