藤本が単独首位へ! 松山は2ペナが響き一歩後退、池田は棄権
国内男子◇日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯 2日目◇総武カントリークラブ 総武コース(千葉)◇7,327ヤード(パー71)
首位を3打差で追う藤本佳則が7バーディ、1ボギーの「65」をマーク。上がりの3連続バーディでリーダーズボードを一気に駆け上がり、通算8アンダーで単独首位に浮上。昨年制した「日本ゴルフツアー選手権」に続く2つ目の日本タイトルに向け、絶好のポジションで決勝ラウンドを迎える。
通算6アンダーの2位タイに呉阿順(中国)と小平智。首位に1打差の4アンダー2位タイからスタートした松山英樹は、2バーディ、ノーボギでホールアウトしたが、15番でティショットを左の林に曲げた後の2打目地点で問題が発覚。クラブをソールした時にボールが動いたことに気づかないまま2打目を打ったことでルール規則18-2に抵触。2打のペナルティが課せられてこのホールがダボに訂正され、通算4アンダー4位タイへの後退となった。同順位には、深堀圭一郎、宮里優作が並んでいる。
前年大会優勝の谷口徹は2つ伸ばし、通算1オーバーの22位タイで決勝へ。ホストプロで09年大会優勝者の池田勇太は、背筋痛のため9ホール終了後に途中棄権となった。
<藤本佳則 勇気ある撤退が奏功>
初日から2日間を通じてベストスコアの「65」を叩き出した藤本が、7つのバーディよりも誇らしげに語ったのが、スタートホールでの“勇気ある撤退”だった。ティショットを右サイドの林に打ち込んだ出だしの1番。わずかな隙間からグリーンが望めたが、強硬策は選択せず真横のフェアウェイに出した。しかし続く第3打、残り174ヤードを7番アイアンで狙うと、ピンそば1メートルにつくショットを見せパーセーブ。「今日で一番良かったと思う。僕自身、成長できたところ」と、大きく盛り上がった胸を張った。
続く2番で6メートルを沈めたのをきっかけに、その後はグリーン上でのプレーが冴え続けて一気に浮上。「開幕からショットは良いのに、パットが入らなかった。いつか入るはず、と思ってずっとやってきた。ゴルフはパターですね」。15番で唯一のボギーを叩いたが、16番から3連続バーディフィニッシュ。最終18番では手前のラフからの第3打を直接カップに沈め、ウェッジを高々と上げて歓声に応えた。
同学年の小平智、東北福祉大時代の後輩、松山英樹らに背中を追われる決勝ラウンド。だが「誰が、誰と、というのは無い」。昨年「日本ゴルフツアー選手権」で、日本人選手最速となる5試合目でのメジャー優勝を成し遂げた。プロ4戦目で今大会を迎えた松山が勝てば、この記録も更新されるが「いずれ抜かれることもある。勝った人がすごいのであって、抜かれようが、僕がその辺はどちらでもいい」と、求めるのはあくまで自身のツアー通算2勝目だ。