2003年 中日クラウンズ

アイアンのキレが光る!近藤智弘が単独首位!

2003/05/01 17:03

国内男子ツアー第3戦「中日クラウンズ」が、愛知県の名古屋ゴルフ倶楽部 和合コースで開幕した。この大会は、毎年多くの海外招待選手を迎え、ゴルフファンにとっては春のビッグイベントとなる。

昨年はイングランドのジャスティン・ローズが優勝し、今年連覇を狙って再来日した。そのローズだが、初日は3オーバー86位と大きく出遅れてしまった。4番パー3でボギーが先行し、8番でバーディを奪ったが13番パー3ではダブルボギー。さらに17番パー3でもボギーを叩き、パー3ホールで4オーバーという内容だった。

大会前、ローズが最も警戒していたのが、昨年最終日に同じく最終組でラウンドした宮里優作だった。しかし、宮里もローズと同じく3オーバー、ボギーを5つも叩く乱調ぶり。2人には明日2日目の追い上げを期待する。

初日首位に立ったのは8バーディ、ノーボギーの完璧なラウンドをした近藤智弘だ。地元愛知県出身の近藤は、この大会に2000年から出場している。その全てで予選を通過し、年々順位を上げている。今年は悲願の初優勝を地元で飾ることが出来るか注目だ。

近藤を1打差で追うのは、昨年12月に行われた「アジア・ジャパン 沖縄オープンゴルフトーナメント」で優勝した藤田寛之。現在賞金ランキング3位の藤田が、シーズン2勝目に向けて好スタートを切った。さらに1打差6アンダーの単独3位は手嶋多一。首位の近藤と同じようにアイアンのキレが持ち味の手嶋、飛距離よりも方向性で勝負する藤田といった技巧派の選手が上位を占めている。

また、4アンダー4位グループには、尾崎直道湯原信光のベテラン2名が並んでいる。ツアー通算7勝の湯原、29勝の尾崎だが、この和合では優勝経験がない。コースを知り尽くすベテラン2人が初日から好スコアをマークし、大会を盛り上げている。

ローズ以外の招待選手では、韓国の新鋭19歳のケビン・ナが2アンダー17位、まずまずのスタートを切った。そして、先週プロ転向したばかりというスペインのアレハンドロ・ララサバルは、1バーディ、4ボギーにダブルボギーが2つという大乱調で、7オーバー105位。参加選手中下から2番目という出遅れだ。

■ 近藤智弘(8アンダー/単独首位)

「パッティングが非常に良かった。和合ではもったいないボギーはやりたくないと、いつも思っているので。何とか1、2番でアンダーパーうをとって波にのりたいなと考えていた。今日は1番から3番までバーディを取れて、トントンと行けた。

後半は、風が全然分からなかった。どこに行ってもアゲンストに感じた。一定の風が吹いてくれなくて苦労したが、前半のスコアが効いてよく我慢できた。このコース(和合)は、いつも思っているが、1個でも2個でもアンダーパーで回って入れば良いと思っているので、今日は完璧というか出来すぎ」

湯原信光(4アンダー/4位タイ)

「インに入ってバーディが3つたて続きにきたので、13番でも左6メートルからガツンと打ったら1.5メートルオーバーしてボギー。あそこからリズムが狂ったね。この時期花粉に悩まされて和合はいい印象はないが、今年は薬を飲んできたから良かったみたい。体調はいいし、そんなに慌てずに“潜水艦戦法”で知らないうちに浮上したいってところかな」

尾崎直道(4アンダー/4位タイ)

ボギーになりそうなところがいっぱいあったけど、2メートル前後のパットがいくつも入ってくれたんで助かったよ。ここでボギーなしで4つ潜ったんだから上出来だね。昔は何も考えずに体が動いたんだけど、最近イメージと実際のスイングが合っていないよ。

■ 谷口 徹(3アンダー/10位タイ)

この結果は無難にやった結果だと思う。今日は風があったので無理しなかった。むしろ飛び過ぎを警戒したぐらい。初日にしてはいいスタート。オーバーパーよりはアンダーパーの方が気分が良い。かなり惜しいパットもあるしフィーリング的にうまく対応できていると思う。まだ始まったばかりだし、明日以降も1ホール1ホール一生懸命頑張っていきたい。J.ローズとは初めてラウンドしたが、背が高いし上手いと思った。

ジャスティン・ローズ(3オーバー/86位タイ)

グリーンのスピードが(乾いて)速くなり難しかった。後半風が強くなり読みづらかった。と、同時に、パットも自信がなくなり、まとめるのに苦労した。明日、できるだけ早いうちにイーブンに戻し、そこから取れるだけバーディを取りに行く。

2003年 中日クラウンズ