2002年マスターズ開幕! D.ラブIIIが5アンダー単独首位
9ホールのコース改造は予想通り、簡単にはスコアを伸ばさせなかった。初日ボギーを叩かなかったのはD.ラブIIIだけ。そのラブが5バーディを奪い単独首位に立った。2位には4アンダーでスペインのS.ガルシアとアルゼンチンのA.カブレラが並び、3アンダー4位にP.ミケルソン、P.ハリントン、そしてR.グーセンがつけている。
首位に立ったラブは12年連続でマスターズに出場している常連。そして参加しているだけでなく、何度も優勝争いに絡んでいる。オーガスタを知り尽くしたラブにとっては、改造されたオーガスタも問題ないのだろうか。
初日スコアを伸ばしたのは遅い時間にスタートした選手が多かった。なかでもP.ハリントンは前半に5つ、そして11番でもバーディを奪い6アンダーまで伸ばし2位以下に4打差のリードを奪った。しかし、13番パー5でセカンドショットをクリークに入れボギーを叩くとそれまでの勢いを失ってしまった。
また、マスターズに限らずメジャー制覇に燃えるP.ミケルソンは、得意のチップショットを炸裂させた。11番パー4でグリーン右サイドから池に向かって傾斜している難しいグリーンで直接カップインさせバーディを奪いスコアを伸ばしてきた。
昨年まではパー5で確実にスコアを伸ばすことが条件になっていた。特にイーグルを奪い一気にスコアを伸ばしたいところだが、初日のイーグル数はたったの5つ。2番でJ.M オラサバル、13番でB.エステスが、そして15番でS.ライル、J.コセレス、M.ブルックスが記録している。
そして、初日の注目はなんといってもデフェンディングチャンピオンのT.ウッズと日本のエース、伊沢利光のペアリングだった。1番で短いパーパットを外した伊沢は、2番でバーディを奪ったが、その後もパットのタッチが合わず5オーバーまでスコアを崩した。しかし、得意のバックナイン(インコース)に入り、12番パー3でピン横にピタリとつけバーディを奪い、13、15番のパー5でも確実にスコアを伸ばした。そして60ヤードも距離が伸びた最終18番ホールでもバーディを奪い通算1オーバーで25位グループにつけた。
対するウッズはパッティングのタッチが合い3番ホールから3連続でバーディを奪った。勢いにのるかと思われたのだが、中盤は伸び悩みスコアを崩してしまった。14番でこの日3つめのボギーを叩き前半の貯金をはたいた。しかし、15、17番で再びバーディを奪い、7位タイグループとまずまずの位置で初日を終えた。
今回日本からは史上最多の4人が参加している。伊沢の次にスコアが良かったのは丸山茂樹だった。今回が5度目の挑戦となる丸山は、バーディ、ボギーを繰り返す中、9番だけはトリプルボギーを叩いてしまった。通算3オーバーは53位、最近調子を上げているだけに、明日以降の巻き返しが期待される。
片山晋呉は1番から3番まで連続ボギーの苦しいスタートになった。6番パー3でもボギーを叩き前半を4オーバー、後半には15番パー5でバーディを奪い最終18番のボギーでイーブン。初日を4オーバーで終えたかと思われた。
しかし、片山には2打のペナルティが与えられていた。9番の第2打地点で素振りをする際、背後にあった木の枝を折ってしまった。故意に行ったわけではないが、ライの改善とみなされてしまったのだ。これで通算6オーバーになり76位になってしまった。
また、今回初出場の谷口徹もボギー先行で前後半40づつの80、8オーバーで82位と大きく出遅れてしまった。マスターズの英雄アーノルド・パーマーと同じ組でラウンドした谷口は、パトロン(ギャラリー)の歓声に圧倒されたようだ。明日はなんとしてもスコアを伸ばし予選通過を狙ってもらいたい。