2009/08/01国内男子

【GDO EYE】40歳の初挑戦、脚光を再び!

今年6月の国内メジャー「UBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズ」で、一躍その名が知れ渡った五十嵐雄二。プロ18年目、40歳にしてツアー初勝利をメジャーで達成。これまでシード権を手にしたこともなかったが、数少ないビッグチャンスを掴み5年シードも獲得した。若手の台頭が目立つ昨今、苦労人の涙の初優勝は、逆に新鮮味すら与えてくれた。 だが、優勝以後は成績が芳しくない。以後、3試合連続で予選落ち。今週の「サン・クロレラクラシック」も、カットラインに2ストローク及ばずに予選で姿を消した。次男には「優勝して気が抜けちゃったんじゃないの!?」と、渇を入れられる次第。 その五十嵐、来週には大きな挑戦が待ち受...
2009/11/06米国男子

【GDO EYE】WGC、初の中国開催の意義

水曜日に上海・虹橋空港に着いてタクシーに乗り込み、「Sheshan Golf Club」へ行ってくれと言っても、運転手は全く要領を得ない。「HSBC、タイガー・ウッズ、ゴルフトーナメント」と言っても、困った顔をして首を振るばかりだ。だが漢字で書くと途端に合点し、「しぇしゃん、ゴルフ」と言って元気に車を発車させた。 空港からコースまでは30分程で着くが、その運転の荒いこと。3車線の高速道路を、ウィンカーも出さずに車の間を縫うように飛ばしていく。というより、クラクションを鳴らしながら、遅い車を蹴散らしていく。怖くなってシートベルトをしようとしたが、見当たらない。仕方なく、天井から出ているバーにしが...
2009/10/22国内男子

【GDO EYE】深刻化するマナー違反、さて今週は…

最近、大きく取りざたされているギャラリーのマナー問題。前週の「日本オープン」では石川遼が携帯電話のシャッター音を切ったギャラリーに注意をし、怒りをあらわにする場面が放映されるなど深刻さを増している。 過去にも問題視する声が挙がっていたが、男女ツアーを通じて京都での初開催となった「パナソニックオープン」で違反がたび重なり、大々的にマナー問題が報じられた。そこで起きた、前週の一幕。石川遼の出現と目覚しい活躍により、ゴルフではなく“遼くん”を見に来ているギャラリーが増えている為だと思われるが、今週の「ブリヂストンオープン」初日を終え、「(マナーは)今週が一番良かったと思います。ものすごく集中できまし...
2009/10/21国内男子

【GDO EYE】恐縮しきりの「日本オープン」チャンプ

「ブリヂストンオープン」開幕前日となる21日(水)は、プロアマ戦ではなく練習ラウンドが実施された。この日はギャラリーの入場も許可されており、2,592人のギャラリーが会場に足を運んだ。 多くのギャラリーがお目当ての選手にサインを求める中、必死の形相で対応していたのが先週の「日本オープン」でツアー初勝利を飾った小田龍一だ。2001年のプロ入り後、期待されながらも今シーズンまで未勝利。ツアー初勝利が「日本オープン」、さらに石川遼と今野康晴をプレーオフで破ったことも手伝い、その知名度が一気に上がった。 さぞや気分も良いことだろう、と思いきや、自身の心中は予想とは違っていた。「こんなにサインを求められ...
2009/10/31国内男子

【GDO EYE】メディアももっと勉強を!藤田が苦言

通算8アンダーの2位でホールアウトした藤田寛之が、珍しく憤りを露にしていた。「最後は3パットね。カメラの人が動いて、サードでもタイミングを外されて…。映像を撮りたいっていうのは分かるけど、その前にちゃんとプレー出来る環境を整えないと、本末転倒でしょう」。 藤田が話していたのは、この日の最終18番での出来事。最終組で回る藤田が、レイアップした3打目を打とうとした際、一組前でホールアウトした石川遼を追い掛けていたテレビカメラが、グリーンサイドに戻ってきて、藤田の視界に入ってきた。これを嫌って仕切りなおした藤田だが、3打目はバックスピンが掛かりすぎてピン下10m程に落ちてしまう。 バーディパットを...
2009/10/12米国男子

【GDO EYE】世界の中の石川遼

石川遼が初めて出場した「ザ・プレジデンツカップ」。キャプテン推薦という特別枠での出場だったが、国際選抜ではエルスと並んで最多の3勝を挙げる活躍を見せてくれた。ウッズ&ストリッカー組とぶつかった3日目午後のラウンドでは、ドーミーとなった13番から3連続バーディ奪取。とりわけ、15番でウッズを背にして見せた渾身のガッツポーズは、翌日の現地紙の紙面を飾るなど、強い印象を残したようだ。 最終日は明らかに石川に対する地元ギャラリーの声援が増えていた。ペリーを応援する声に混じって、「リオー」「イシカワ」という声が掛かる。15番で木に当てながらパーセーブした場面では、「Good Show!」とビールを飲んで...
2009/06/06UBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズ

【GDO EYE】見た目と違う? 意外とチャーミングな池田勇太

「UBS日本ゴルフツアー選手権」の3日目を終えて単独首位に立ったのは、ツアー2年目の23歳、池田勇太だ。ツアー初優勝を目指すフレッシュな選手だが、その風貌と態度からは年齢以上の貫禄が感じられる。 憧れの選手はジャンボ尾崎。池田が6歳の時から「ほぼ毎週、勝ってたから」と、当然のようにファンになった。今は自分もプロになり、同じ試合に出るようになったが、何かを教えて貰ったり、仲良くしたいという想いは無いという。「だって、一線を越えると仲の良い先輩みたいな感じになるでしょ。憧れは憧れのままでいい」と、意外と純粋な一面も持っている。 自分の性格は?と問われた池田は、「わがまま。意地っ張り。強情。せっかち...
2010/06/04日本ゴルフツアー選手権 シティバンク カップ 宍戸ヒルズ

【GDO EYE】政局に興味津々の宮本 「だって明日は・・・」

「日本ゴルフツアー選手権 シティバンク カップ 宍戸ヒルズ」期間中の今週、世間を賑わせているのが政界の話題。2日(水)に鳩山由紀夫首相が辞任を表明し、昨日、今日と新代表、新閣僚選出のニュースで持ちきりだ。 われわれ報道陣が作業をするプレスルーム内にはテレビが設置されており、プレーの中継が流され続けているが、今週の中継局はNHKとあり、頻繁に政局関連の最新ニュースが差し込まれてくる。 そんな話題をしきりに持ち出す選手が1人。初日、2日目と単独首位を走っている宮本勝昌だ。いずれも共同会見場に呼ばれて質疑応答が行われたが、その始まりと終わりに「それで、あれって・・・」と政局の話を切り出してくる。 こ...
2009/10/10国内男子

【GDO EYE】苦い酒から、格別の祝杯へ

「キヤノンオープン」制覇に王手をかけたのは、2002年の「マンシングウェアオープンKSBカップ」から勝利が遠ざかっている久保谷健一。最終日を単独首位で迎えるのも、実に7年ぶりとなる。 その久保谷、目黒に構える自宅からコースまで近距離にあり、実家が神奈川県にあるにもかかわらず、今週は横浜市内のホテルに宿泊。「家だとくつろぎ過ぎて、緊張感が無くなってしまう」と理由を明かすが、そこは大の酒好きで知られる久保谷。プラスαの理由があることは、皆が感づいている。 「カミさんがキャディに、“飲ませ過ぎないでね”と話していましたよ」と、妻からも釘を刺されている様子。だが、本人は「僕は、飲まなかったら体がおかし...
2010/03/17マスターズ

【GDO EYE】タイガーの「マスターズ」復帰はメディア対策!?

無期限でPGAツアーへの欠場を表明していたタイガー・ウッズが、4月に開催される「マスターズ」でツアー復帰を果たすことを、自身のホームページ上で表明した。 2月に質疑応答のない記者会見を行ったタイガーは「ツアー復帰に向けた準備を行っている」とコメントしたことから、その時期がいつになるかが話題となっていた。一部メディアでは次週開催される「アーノルド・パーマー インビテーショナル」が濃厚と報道もされていたが、復帰は今季のメジャー第1戦となった。 しかし、この「パーマーの試合で」という動きは実際にあったようだ。タイガーがこの表明の中で「パーマーには電話で試合に出場しないことを告げた」となっているが、パ...
2010/07/18全英オープン

【GDO EYE】アマチュア界を席巻する韓国パワー

セントアンドリュースで行われている150周年記念大会の「全英オープン」で、予選を通過したアマチュアはただ一人。3日目を終えて12位タイにつける、韓国のジン・ジャン20歳だ。 「全英オープン」に出場しているのだから、ただのアマチュアではない。彼は今年6月にミュアフィールドで決勝が行われた「全英アマ」で、125年の歴史の中でアジア人として初優勝を飾っている。この優勝で、今年の「全英オープン」と、来年の「マスターズ」の出場権を獲得。8月には、「全米アマ」のタイトルを目指して渡米予定という。 ジャンの優勝はアマチュアゴルフ界にとっては大きな出来事となった。09年の「全米アマ」を制したアン・ビョンハン、...
2010/07/15全英オープン

【GDO EYE】ウッズ、3度目の聖地攻略なるか?

ゴルフの聖地、セントアンドリュースでの「全英オープン」を3度制したものは過去に居ない。直近の2005年、そして2000年大会を制したタイガー・ウッズこそ、その記録に挑戦できる唯一人の選手だ。 そんなウッズだが、ここスコットランドでもゴルフ以外の話題が消えることは無い。公式会見で「あなたの社会的印象は前回ここに来た時と少し変わっているけど、そのことが今週与える影響は?」と問われ、「それが影響することは全くない。僕はセントアンドリュースに来て、ジ・オープンを戦うだけだ」と答えたが、タブロイド紙好きのイギリス人記者の辛辣な質問はその後もいくつか続けられた。 また、昨年のターンベリーで予選落ちを喫し...
2010/07/10欧州男子

【GDO EYE】エルス、ミケルソン・・・仕組まれた予選落ち?

「バークレイズ・スコットランドオープン」2日目を終え、決勝ラウンドへ進出する68名の選手が確定した。カットラインは通算2オーバー、65位タイまで。石川遼はカットライン上で何とか予選通過を果たしたが、フィル・ミケルソン、アーニー・エルス、マーティン・カイマーは通算3オーバーで1打及ばず予選落ち。さらに通算4オーバーのレティーフ・グーセンなど、多くの強豪選手が2日間でロックロモンドを去る事となった。 ところで、これら強豪選手の予選落ちについて、プレスルームではちょっぴり疑念の声が上がっている。この日、残り4ホールとなった6番、そして7番で連続ダブルボギーを叩いたエルスに対しては、「もう次週に集中...
2010/01/09国内男子

【GDO EYE】来年で5周年!「ザ・ロイヤルトロフィ」の今後

今年で4回目を迎えた「ザ・ロイヤルトロフィ」は、タイの首都・バンコクから車で1時間程のところにあるアマタスプリングCCを舞台に行われている。浮島グリーンが特徴的な8番ホール(通常は17番)をはじめ、コースは世界レベルの試合を開催するにふさわしいコンディションだ。 また、「微笑みの国」という言葉が象徴するように、タイの人々のホスピタリティは素晴らしく、選手たちの評判もすこぶる良い。我々取材する側にとっても、現地スタッフやコース関係者が常に笑顔で接してくれるので、「コップンカッ(ありがとう)」と思わず言いたくなってしまう。 欧州選抜のキャプテン、コリン・モンゴメリーは今大会の将来について言及し、...
2009/05/02国内男子

【GDO EYE】鈴木亨、優勝したらキャディが卒業!?

国内男子ツアー「中日クラウンズ」3日目、42歳のベテラン・鈴木亨が難コースで名高い和合で4ストローク伸ばし、通算7アンダーの3位タイに浮上。首位とは6ストローク離されてはいるが、状況次第では逆転優勝も可能な位置で最終日を迎える。 前半、5番から3連続バーディを奪うなど難グリーンを攻略。「キャディがラインを詳しく教えてくれて、あっちだ、こっちだと本当にパットが入ってくれた」。そのキャディとは、高校(愛知工業大学名電高校)のゴルフ部で同期だった平野智彦さん(42)。「優勝するまでクラウンズのキャディをやってくれるという約束なんですよ」との契りを交わしているという。 一方の平野さんは、「酔った勢いで...
2009/05/01国内男子

【GDO EYE】選手は嬉しい特別ボーナス、ゴルフファンは…

若手の台頭により、かつての隆盛を取り戻しつつある国内男子ツアー。大会サイドもツアーの活性化を図り、大会ごとの垣根を越えて様々な試みを取り入れている。北海道では、道内で開催される男子ツアー3競技が手を組んだ『北海道スイング』が2006年よりスタート。この3大会すべてで優勝した選手に、各大会の主催者より総額1,000万円が贈呈(過去に該当者は出ていない)。さらに、3大会の成績をポイントに換算したランキングトップの選手に賞金100万円と、海外ツアーへの出場資格が与えられている。 今年からは、その中部バージョン『中部スプリングダッシュ』がスタートした。開幕戦「東建ホームメイトカップ」と、今週開催の「中...
2010/05/16日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯

【GDO EYE】男子ゴルフは本当に人気がある?

「日本プロゴルフ選手権 日清カップヌードル杯」最終日前夜、ホテルに戻り、テレビでスポーツニュースを見ていて愕然とした。プロ野球交流戦、Jリーグについて一通りニュースを流した後に映ったのは女子ゴルフ。「横峯さくらが1打差で不動裕理を追いかけます」と試合映像入りで流されたが、それでおしまい。男子ゴルフについては、結果すら触れられることは無かった。 メジャー大会といえども、石川遼が予選落ちした後の扱いは極端に小さくなる。そんな変化を強烈に感じているのは、何よりもプレーしている選手たちだ。 今週、自身3度目のメジャータイトルを獲得した谷口徹は言う。「遼君が出てきて、ギャラリーが僕のところに来なくなっ...
2009/12/05ゴルフ日本シリーズJTカップ

【GDO EYE】武藤俊憲とシンとの因縁

「ゴルフ日本シリーズJTカップ」3日目を終えて日本人プレーヤー最上位に立ったのは、この日「66」をマークした武藤俊憲。ジーブ・ミルカ・シン(インド)と並び、2打差の2位タイで首位に立つ金庚泰(韓国)を追う。 今大会は3回目の出場となる武藤だが、その全てで最終日最終組をプレー。過去2回はともに海外勢と優勝争いを演じ、いずれもタイトルを逃している。そして、ことさらシンとは因縁めいた関係がある。初出場の2006年、2008年大会ともに、シンに優勝をさらわれているのだ。 2006年は3位タイからスタートし、シンに逃げ切られての敗北。2008年は首位タイで最終日を迎えながら、悔しさの募る逆転負けを喫し...
2009/12/14国内男子

【GDO EYE】最終決戦は大フィーバー、そして大混乱

男子、女子、シニアと、国内3大ツアーの団体戦「Hitachi 3Tours Championship 2009」が閉幕した。今年はともに初の賞金トップに輝いた石川遼や横峯さくらが出場。開幕前から大きな話題を呼んでいたが、その盛り上がりは大会関係者の予想をも超えるものだった。 豪華な競演を一目見ようと、会場に足を運んだギャラリーは9,716人。今大会はこれまで2日間競技だったが、1日競技となった今年のギャラリー数だけで、過去4回の2日間総ギャラリー数(それまでの最高は08年の7,645人)を越えてしまったほどだ。その状況に、スタート前の午前7時30分ごろから会場である千葉県市原市付近は大混雑に...
2010/06/18全米オープン

【GDO EYE】好発進の藤田、コテンパンに自己批判

日本で行われた予選会をトップ通過し、念願の「全米オープン」出場権を勝ち取った藤田寛之。「ようやく行くことができますよ」と喜びに浸っていた憧れの舞台の初日、4バーディ、5ボギーの「72」をマークし、首位に3打差の1オーバー14位タイと上々の滑り出しとなった。 開幕前には「良いスコアが出せるイメージがまったく湧かない」と弱気な言葉を連発していた藤田だったが、フタを開けてみれば文句なしの上位発進。さぞや喜んでいるだろう、と思いきや、スコアとは裏腹に心中は穏やかではなかった。 「自分の今の状態で、このスコアが出るわけが無い状況。“何やってんだ、お前”って感じです。メジャーに正面からぶつかっている感じで...