イ・ボミは、今季メジャー初戦で有言実行のトップ10入り

カリフォルニア州のミッションヒルズCCで開催された米国女子メジャー「ANAインスピレーション」最終日。16位から出たイ・ボミ（韓国）が3バーディ、1ボギーの「70」をマークして、通算7アンダーの10位タイでフィニッシュした。

ギャラリーの大歓声で沸く18番グリーン。日本から駆けつけた「We LOVE ボミ」の横断幕を掲げたファンが見守る中、ポピーポンドにかかる橋をさっそうと歩いた。「Bo-Mee Lee」とコールされると、はにかんだ笑顔を見せながら手を上げて応えた。

＜＜　下に続く　＞＞

18番（パー5）の第3打はグリーン奥約4mにつけるバーディチャンス。だがこのパットはカップを逸れて、パーとした。「最後を獲って上がれたら、もうひとつ上の順位に行けたのに」。悔しさが残る一方で、目標に掲げていたトップ10フィニッシュの有限実行には「良いプレーだったし、楽しくまわれた」と安堵の表情だった。

「初めてで怖かった。自信を持ってプレーできなかった」と初日を悔い、「メジャーは自信を持って臨まないと、もっと難しくなる」。2日目の爆発力と最終日の粘り強さに手応えもあった。

日本からも「イボマー」が掛けつけた

韓国の五輪出場枠を巡る戦い。メジャーで上位に入り、世界ランクポイントを上げるためにここにきた。世界ランクトップ10にいるチョン・インジ、朴仁妃に加え、パク・ソンヒョンが自身より上位で大会を終えた。ランクは15位で韓国勢8番手は変わらず、依然、出場枠獲得は厳しい状況だ。

それでも「最後まであきらめない」のが信念だ。「（海外の）次戦は全米女子オープン。今週は良い経験をできたし、きょうみたいな悔しい思いをしたくない」と決意を新たにした。

ホールアウト後にできたサインを求める列は、米ツアーを主戦場とするほかの選手に引けを取らなかった。「ここに来てインタビューも受けたし、私の名前がテレビに出ただけでもうれしかった。最初は少ないと思った声援も、毎日多くなった」とうれしそうに話した。“Bo-Mee Lee”の名は、確かに米ファンの間にも広がった。（カリフォルニア州ランチョミラージュ／糸井順子）