ベ・サンムンが米ツアー初勝利! 石川遼は今季初のトップ10
◇米国男子◇HP バイロンネルソン選手権 最終日◇TPCフォーシーズンズリゾート(テキサス州)◇7166ヤード(パー70)
首位を1打差で追ってスタートした韓国のベ・サンムンが5バーディ、2ボギー、1ダブルボギーの「69」で回り、通算13アンダーで逆転。2011年の日本ツアー賞金王が、本格参戦2年目にして米ツアー初勝利を手にした。
3日目まで首位を走っていたキーガン・ブラッドリーは「72」と2つ落とし、通算11アンダーの単独2位。通算10アンダーの単独3位にチャール・シュワルツェル(南アフリカ)が続いた。32位タイからスタートした石川遼は16番(パー5)でイーグルを奪うなど「67」と3つ伸ばし、通算6アンダーの10位タイに浮上。今季初のトップ10フィニッシュを決めている。
<ベ・サンムン、日本同様PGAツアーも2年で制覇>
2サムとなった最終日。首位のキーガン・ブラッドリーを1打差で追ってスタートしたベ・サンムンは、序盤からバーディラッシュで攻勢を掛ける。3番、そして5番からは3連続。僅か7ホールで立場は逆転し、4打差をつけて首位に立った。
だが、9番でティショットを左に曲げると、2打目はグリーンを越えて奥の池へと打ち込んでしまう。このホールをダブルボギーとすると、次の10番でもボギーとし、強風の吹きあれるコース同様、勝負の行方は混沌とする。15番でブラッドリーが5.5メートルのバーディパットをねじ込み、一方でサンムンは1.5メートルを外してボギー。2人は再びタイに並んだ。
迎えた16番(パー5)。3打目をピンの右1.5メートルにつけたサンムンと、その内側、1.2メートルにつけたブラッドリー。しかし、このパットを決めたのはサンムンの方だった。ブラッドリーは続く17番(パー3)をボギーとし、2打差へと後退する。
最終18番をパーで締めくくったサンムンは、両手を挙げてガッツポーズ。PGAツアー参戦1年半で、嬉しい初優勝を飾った。日本ツアーも参戦2年目で優勝、そして賞金王へと上り詰めたサンムン。「1年目はコースや状況を学び、環境に慣れるための時間。2年目は『よし、オーケー、良いプレーをしよう』。コースも知っているし、快適になってきた。インターナショナルプレーヤーにとって、環境に慣れて良いプレーをするために時間が必要なことを、多分あまり多くの人は認識していないと思う」と説明。韓国、アジアンツアー、ワンアジア、日本と勝利を重ねてきた男が、また新たな場所で足跡を残した。