2012年 ノーザントラストオープン

B.ハースが三つ巴のプレーオフを制す! 石川遼は72位で終戦

2012/02/20 09:38
三つ巴のプレーオフを制し、鮮やかな逆転勝利を収めたB.ハース(Harry How/Getty Images)

◇米国男子◇ノーザントラストオープン最終日◇リビエラCC◇7298ヤード(パー71)

首位タイからスタートしたフィル・ミケルソンキーガン・ブラッドリー、そして2打差を追うビル・ハースの3人が通算7アンダーでホールアウトし、3人によるプレーオフに突入。ハースが2ホール目でバーディを奪い、今季初勝利を手にした。

18番(475ヤード/パー4)で行われた1ホール目は揃ってパーで分け、10番(315ヤード/パー4)に場所を移した2ホール目。ハースはティショットを左に大きく曲げるピンチを迎えたが、およそ13mのパットをねじ込む劇的なバーディで熱戦に終止符を打った。ミケルソンとブラッドリーは正規の最終18番でバーディを奪い、土壇場でハースに追いつきプレーオフに滑り込んだが、昨年の「FedEx Cup」王者に惜敗を喫する結果に終わった。

通算5アンダーの4位タイに、2イーグルを含む「64」をマークしたセルヒオ・ガルシア(スペイン)、ダスティン・ジョンソンら4人。米ツアー今季初戦のルーク・ドナルド(イングランド)は「78」を叩き、通算7オーバーの56位タイに後退。68位タイからスタートした石川遼は1バーディ、5ボギー、1ダブルボギーの「77」と崩れ、通算12オーバーの72位タイで4日間の戦いを終えた。

<昨年のFedExカップ王者ハースが勝利>
難コースでの戦いは、首位が何度も入れ替わる激戦となった。最終組のフィル・ミケルソンキーガン・ブラッドリーが揃って最終18番でバーディを奪ったときには、大ギャラリーの興奮は収まらなかった。しかし、プレーオフの2ホール目、2オンに成功したビル・ハースは13mのバーディパットを決めて勝利を掴んだ。昨年の「ツアー選手権」を制し、FedExカップ王者になったハースが、実力を証明するようにツアー通算4勝目を飾った。

正規の最終18番でキーガン・ブラッドリーは執念のバーディパットをねじ込んだ

<熱い男、キーガンもミケルソンと燃え尽きる>
前日の最終18番でバーディを奪い、通算7アンダーとなったキーガンは「最終組でミケルソンとラウンドしたかったので、バーディを奪えてよかった」と話していた。念願のミケルソンとの優勝争いを演じたキーガンは、18番でミケルソンがプレーオフ進出を決めるバーディパットを決めると、右手のこぶしを差し出しグータッチの祝福。ミケルソンの集中力を貰い受けたように、キーガンもバーディパットを決めた。しかし、プレーオフ2ホール目にカラーからのバーディパットを外し、両膝をついてうなだれてしまった。

思うようなゴルフができず、悶々としたラウンドになってしまった

石川遼は良いところなく72位に散る>
68位タイでスタートした石川遼は、ワールドランキングを少しでも上げるためにも順位を上げて今大会を終えたかった。しかし、ドライバーショットは前日同様安定せず、ボギーが先行。17番パー5でなんとかバーディは奪ったが、6ストローク落として通算12オーバー。順位を72位タイに下げて4日間の戦いを終えた。「4日間通して良いゴルフができるように、今は練習量を増やして調整するしかない」と、次戦の「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」に向けて休む間もなく練習を行うつもりだ。

世界ランキングは65位だが、ミケルソンの欠場によりマッチプレーに出場決定(64位までが出場可能)
アンフィシアターの形状をしている18番グリーン横では、大観衆がウェーブを行った
プレーオフ2ホール目、カラーからのバーディパットがカップをかすめて膝を落とした
大観衆は明らかにミケルソン贔屓だった。十分にファンを魅了するプレーを展開した
ミケルソンのショットを見つめる少年。心に残る良い試合になった
プレーオフ2ホール目でロングバーディパットを沈め決着!
WGCマッチプレーには世界ナンバー1として、そしてディフェンディングチャンプとして挑む
予選ラウンドまでは良かったものの、決勝に入って一気に調子を崩した
ロスに留学中で、ホストファミリーが誘ってくれて試合を見に来た白川さん。ゴルフは分からないが「ボールが生きてるみたい!」と感動

2012年 ノーザントラストオープン