2019年 RBCヘリテージ

フィニッシングホールで風を切り裂け 5人目のPGAツアー日本人王者誕生の地

2019/04/18 06:45

ハーバータウンGL 18番パー4(472yd)

左サイドは米国東海岸

小平智選手が衝撃的なPGAツアー初勝利を飾ってから、早一年が経ちました。メジャー第1戦「マスターズ」翌週の「RBCヘリテージ」が行われるのはサウスカロライナ州のリゾート地、ヒルトンヘッドアイランド。オーガスタから車で約3時間、海岸線にあるコースが会場になります。ジェイソン・デイ(オーストラリア)のコーチでもあり、前キャディのコリン・スワットンさんも住んでいるところなんですよ。

ティショットをまずは広いフェアウェイに。風でとにかく番手が変わる

ピックアップしたホールは最終ホール。ティから真っすぐピンを望めますが、左サイドはすべて大西洋になります。ハーバータウンGLは基本的には林間コースで、フェアウェイが狭く、グリーンも小さい。比較的距離の短いホールが多いのですが、最後に“異質”なホールが待ち受けます。

フェアウェイはとにかく広い! ティショットで左に曲げ、310ydほど突っ込んでしまうと海に入りますが、問題はセカンドショット。尋常ではない風が吹き、アゲンストになるときは2打目でロングアイアンを握ることが必須になります。

全体傾斜は左にある海に向かう

グリーンの縦幅は26yd、横幅が15ydほどしかありません。手前と奥にそれぞれバンカーがあり、強風の中での距離感が重要になります。

その上、左サイドのハザードをケアしなければいけない。このショット成功が攻略の肝になります。バーディチャンスを作った選手には、ぜひとも拍手を送ってほしいと思います。

他のホールは、両サイドから中央に林がせり出しているホールばかり。大きな一本木が枝を伸ばし、“空中のハザード”がグリーンまでの道のりを邪魔してきます。フェアウェイからのショットがトラブルになるケースも多く、コースマネジメントが非常に重要です。

歴代優勝者を見てもルーク・ドナルド(イングランド)、マット・クーチャージム・フューリックらショットの正確さに定評がある選手ばかり。小平選手が優勝したのもうなずけます。(解説・進藤大典)

2019年 RBCヘリテージ