不動の1Wは打ち分け自在 “替えない”金谷拓実にギア変更の可能性は?
◇国内男子◇フジサンケイクラシック 最終日(3日)◇富士桜CC(山梨)◇7424yd(パー70)◇晴れ(観衆2008人)
金谷拓実が2位に4打差をつける圧勝で今季2勝目を飾り、賞金ランキング1位に返り咲いた。優勝スコアは今季15試合目で初めて2桁に届かない通算8アンダー。例年以上に長いラフと硬いグリーンによって難度を引き上げられていたツアー屈指のロングコースを攻略した。
同じ最終組で東北福祉大の先輩でもある片岡尚之との競り合いになったサンデーバックナインでは、パターが冴えわたった。ウェッジでスピンをかけきれないことを警戒し、グリーン左のセミラフからパターを握った11番(パー3)は10m近い距離を流し込み、17番も「(グリーンの)外から長いのが“入ってしまった”」。約20mがカップに消え、優勝を決定づけた。
直近のタイトルだった6月「日本ツアー選手権」からクラブセッティングは不動。使用頻度が高く、「3、4週間」が交換の目安という60度を含めたウェッジのヘッドを“リフレッシュ”で交換したくらいだ。
アマチュア時代に勝った2019年「三井住友VISA太平洋マスターズ」から変わらない1W「ピン G410 PLUS」への信頼は、むしろさらに大きくなっている印象。「コースによって、いろんな球を打たないといけない。(特に)ことしはいろんな球をコントロールすることができているのかな」。慣れたクラブで球筋を打ち分けるゲームへの手応えは、ショットの飛距離と安定性を示すトータルドライビング1位のスタッツも証明している。
あくまで見据えるのは松山英樹に続く海外での活躍。予選落ちを喫した7月「全英オープン」から帰国後はナショナルチームのヘッドコーチ、ガレス・ジョーンズ氏や契約メーカーのサポートスタッフとコミュニケーションを重ね、ギアを含めてより「高さ」を出せる取り組みが進行中。ピンのツアー担当者も「今後、それがバッグの中身に反映される可能性はあります」と話す。“現状維持”に甘んじることなく、貪欲に進化を求めていく。
<最終日のクラブセッティング>
ドライバー:ピン G410 PLUS(9度)
シャフト:UST マミヤ The ATTAS(重さ60g台、硬さX、45.25インチ)
グリップ:パルマックス
フェアウェイウッド:ピン G410 LST(3番14.5度)
ユーティリティ:ピン G410 ハイブリッド(3番19度)
アイアン:ピン G710(5番)、ピン i230 (5番~W)
ウェッジ:ピン GLIDE FORGED PRO(52、58、60度)
パター:ピン シグマ2 アーナ
ボール:ブリヂストン ツアーB X