ピンの新ドライバーで金字塔 蝉川泰果は333ydのビッグドライブも披露
◇国内男子◇日本オープンゴルフ選手権競技 最終日(23日)◇三甲GCジャパンコース(兵庫)◇7178yd(パー70)
単独首位スタートの蝉川泰果(東北福祉大4年)が2バーディ、2ボギー1トリプルボギーの「73」とスコアを落としながら、通算10アンダーで逃げ切った。「日本オープン」では第1回大会(1927年)の赤星六郎以来となる95年ぶりのアマチュア優勝、9月「パナソニックオープン」に続くアマでのツアー2勝は史上初の快挙だった。
3日目、池越え打ち下ろしの9番パー4(303yd)はアゲンストの風の中を3Wで1オンに成功してイーグルを奪うなど、プレースタイルは超がつくほどアグレッシブ。「(一般)アマチュアの方が打てないようなショット、アプローチ、パットを見せてギャラリーが沸いてくれると、自分自身も楽しくてうれしい。見ていて面白いゴルフをやっていきたい」と話す。
積極的に握る1Wも気持ちいいほどに振り切って飛距離を稼ぐ。この大会からピンの最新モデル「G430 LST ドライバ―」を投入。コースで打ったのは18日(火)が初めてだったが、「だいぶ曲がり幅がなくなった印象が強い。ボールをキャッチできて、そこからの球筋が自分の中の手応えと一致していた」とバッグに入れた。
最大の武器に対しては、求めるポイントも明確だ。「コンセプトとして“左に行かない”ドライバーを作っています。左に行かないドライバーをしっかり左に振り切って、ちょっとフェードめに飛ばすイメージです」。フェードポジションの調整に加え、シャフトの組み合わせも幅広くテストした結果、三菱ケミカル「TENSEI プロ オレンジ 1K」の継続使用で落ち着いた。
大会4日間のドライビングディスタンス309.125ydは、ツアーナンバーワンの飛ばし屋・河本力に次ぐ2位。最終日の7番では333ydのビッグドライブも披露した。予選ラウンド同組だった河本は1学年上と年齢も近く、学生競技でも競ってきた間柄。「以前は力くんのスプーンでドライバーを“差されていた”(越されていた)。そのときに比べれば、差は縮まってきたのかな」と少しだけ手応えものぞかせた。
<最終日のクラブセッティング>
ドライバー:ピン G430 LST(9度)
シャフト:三菱ケミカル TENSEI プロ オレンジ 1K(硬さ60X、長さ44.75インチ)
フェアウェイウッド:テーラーメイド ステルス(3番15度)
アイアン:ピンi525(3番18度)、ピン ブループリント(4~9番、W)
ウェッジ:ピン GLIDE 4.0(50度、56度、60度)
パター:ピン PLD ミルド アンサー
ボール:タイトリスト プロ V1x