週刊GD

ゴルフ素朴な疑問 「なぜ冬は飛距離が落ちる?」

2012/12/20 13:09

「週刊ゴルフダイジェスト」(2013年1月1日号)より

アイアンより球が上がりやすいユーティリティを使うのも手だ

「冬は1番手以上は飛距離が落ちます。特に気温がひとケタになったら、1.5~2番手くらいは違うと思います」というのは、アマチュアのレッスン経験も豊富な星野豪史プロ。まず、グリップが寒さで冷たくなり硬く感じて普段のスウィングができなかったりするのが原因だという。

さらに着ぶくれも飛ばなくなる大きな原因。「当たり前ですが、着ぶくれでスウィングすると体が動きづらくなります」

また、寒いと筋肉が硬くなるのも飛ばなくなる原因。

「この要素が一番大きいと思います。ウェアの着すぎもそうですが、寒くて体が縮こまると、自分では気づかないうちに、自然に体が回らなくなってトップの位置が浅くなります」

様々な要素が複合的に重なり、冬のショットは飛距離が落ちるという。さらに、「無理して振ろうとするとミート率が下がってミスが出やすくなるので、どんどんスウィングはコンパクトになります。結局、1~2番手大きめのクラブでハーフショットしたほうが正確に打てるんです。だから、寒くなればなるほど、番手は普段よりも大きくする必要があるのです」

地面から打つアイアンショットは、さらに飛距離が落ちる要因が増えるという。

「芝が薄いとダフる気がするので、上から打ちこむようになります。打ち出しが低くなり、さらにバックスピン量も増えるので飛ばなくなるんですよ」

しかし、この打ち方をしないとダフる可能性が高まるので、あくまで番手を替えての調整が必要になってくるのだという。また、冬はベアグラウンドも多いので注意したい。

「ボールが上がりにくく感じる芝が薄いライからは、上げるためにヘッドをボールに合わせようとして手打ちになり、今度はトップすることも多いんです」

様々な要因で飛距離が落ちる冬のラウンド。全ての要因を気にし過ぎてもいけないが、それぞれその“克服法”のヒントがある。自分が陥りやすいミスパターンをみつけて、試してみるといいだろう。