今田竜二が注目ホールを解説 10年ぶり「全英」ロイヤルセントジョージズGC
◇メジャー第6戦◇全英オープン 事前情報◇ロイヤルセントジョージズGC(イングランド)◇7189yd(パー70)
コロナ禍により中止された2020年大会を経て、最古のゴルフトーナメントは2年ぶりに開催される。会場はイングランド東部のロイヤルセントジョージズGC。1894年に初めて大会をホストし、今年は2011年大会以来10年ぶり15回目となる。地上波放送を担うテレビ朝日でラウンド解説を務めるPGAツアー1勝の今田竜二が、勝負のバックナインの注目ホールをピックアップした。
14番(パー5、547yd)
後半9ホールで唯一のパー5は今大会のカギになるホール。ティショットはほぼフォローの風が吹き、330yd地点にクリークがあるため多くの選手が3Wで手前に刻んでくるはず。フェアウェイ右サイドはOBゾーンが近いため、かなりナーバスになるかもしれない。
残り230yd前後からの2打目はグリーンの右サイドがOBのため、ミスをするならば左サイド、2つのバンカーが構えるエリアになる。スコアを伸ばしたいパー5だが、「バーディでいい」と考えるならばアプローチがさほど難しくないグリーンの左サイドがターゲット。イーグルを積極的に狙うには、かなり勇気のいるセカンドになる。OBゾーンに向かって傾斜している右サイドに少しでもミスをすると、ボギー、ダボにつながるホールでもある。
15番(パー4、496yd)
ロイヤルセントジョージズGCで最長のパー4。しかも、今週の予報では左からのアゲンストの風が吹きそう。直前の14番でスコアを伸ばせなかった選手にとっては、かなりプレッシャーがかかるティショットになる。フェアウェイはフラットだが、まずは左右に配置された計5つのバンカーを避けなくてはならない。
200から230ydの距離が残る2打目。グリーンは3つのバンカーに守られている。ティショットでフェアウェイを外した時にはこのバンカー群が効いており、手前から転がしてグリーンに乗せるという手はない。左から右に下っているグリーンの傾斜を使ってピンに寄せたいが、ショットが少し左に逸れると近くにフェスキューもあり、下りの難しいアプローチが残るので気を付けたい。
18番(パー4、450yd) 優勝スコア予想
フェアウェイの真ん中が“馬の背”になっており、ティショットは左サイドにヒットしたボールは左へ、右サイドに落ちたボールは右ラフに流れていく。3Wを握る選手が多そうで250yd地点、290yd地点にある左のバンカーにまず注意。1Wの場合は325yd地点のバンカーを避けたい。
残り140から160ydの2打目はグリーンのセンターを横断しているマウンドを考えた正確な距離感が求められる。マウンドを越えなければ手前に戻り、キャリーで越えた場合は奥にこぼれてしまう。1万人近いギャラリーに囲まれる18番グリーン。選手たちは緊張する最終ホールになるはず。
前回当地で行われた2011年大会の優勝スコアは通算5アンダー(ダレン・クラーク)、前々回の2003年が1アンダー(ベン・カーティス)だった。今週はコンディションがかなり良いと思うので、7アンダーというところではないでしょうか。