スピン量の悩み改善 石川遼が最新ドライバー投入へ
1カ月にわたり東海岸を転戦する“フロリダシリーズ”の第3戦。米国男子ツアー「バルスパー選手権」は12日(木)、フロリダ州のイニスブルックリゾートで開幕を迎える。
前週は「プエルトリコオープン」を4日間プレーした石川遼は、カリブ海に浮かぶプエルトリコから日曜日中に再渡米。月曜日、火曜日と「体調を優先して」コースには出ず、正午過ぎから3時間半ほど練習場で汗を流した。
「ドライバーを打っていて楽しかった」という石川がレンジで手にしていたのは、今週月曜日に初めて渡されたという「キャロウェイゴルフ XR PRO ドライバー」。日本では3月中に発売予定の最新モデルで、「X2 HOT」シリーズの後継機種にあたる。フェースは前週まで使用していた「ビッグバーサ アルファ」シリーズよりもシャロー目で、ヘッド体積は440ccとシェイプ。ロフトは10.5度に設定されている。
ここ数試合は「ドライバーのスピンがかからず、ドロップ目で飛んでいくミスが多かった」と、スピン量への悩みを抱えていた。「ドライバーでもいろいろな球を打ちたいタイプ」という石川のショットは、状況に応じてヘッドスピードや球筋、打点を変えるなど多様性に富む。それだけに、毎分2200回転(単位/rpm)という理想値を常にキープすることは難しかった。
対して最新モデルの弾道は、芯で捕らえて「2800くらい」とかなり多めの数値。「低い球でも、スピンが入るとキャリーで270ydとか出てくれる。久々に違う球が出たという感じ」と上々の手応えを口にする。前使用モデルよりも多いスピンの上限値が、石川が好む操作性とマッチしているようだ。
「僕はローカットでも打ちたいし、ハイドローでも打ちたい。ちょっと飛ばしたいときには打点を上にしても、スピンが2300くらい出てくれるドライバーに出会えた」
月曜日からわずか2日間のテストで、すでに初日からの実戦投入に前向き。水曜日のプロアマラウンドで最終的な判断を下すが、新たな相棒候補は石川の心を早くもつかんでいる。(フロリダ州タンパ/塚田達也)