2022年 ゲインブリッジLPGA

世界一奪還へ リディア・コーが日本の新興ブランドアイアンで今季初V

2022/02/01 16:45
シーズン早々の優勝で世界一カムバックへ好スタート

◇米国女子◇ゲインブリッジLPGA at ボカリオ 最終日(30日)◇ボカリオGC (フロリダ州)◇6701yd(パー72)

単独首位から出たリディア・コー(ニュージーランド)がダニエル・カンとのつばぜり合いを制して今季2戦目で初優勝を飾った。昨年4月「ロッテ選手権」以来の米ツアー17勝目を挙げるまでにはビッグチェンジがあった。

昨季限りでPXGとの契約を終え、クラブ契約フリーとして再出発。「もう一度、勝ちたい。もう一度、世界一になりたい」。史上最年少17歳で世界ランキング1位となってから7年。返り咲きへの思いを胸に手にしたアイアンは日本の新興ブランド「プロトコンセプト」だった。

リディア・コーはプロトコンセプトのアイアンを投入して今季初勝利を挙げた(Aaron Gilbert/Icon Sportswire via Getty Images)

「飛ぶ日もあれば、飛ばない日もある」という悩みを抱えていたアイアン。ある試合では3日目に157ydだった7Iが翌日の最終日に170yd飛んだこともあった。スイングなのか、それともクラブなのか。距離のばらつきがあることによって、パフォーマンスを高めていく上での判断材料に混乱をきたしていた。

契約フリーとなって臨むシーズンを前にフラットな気持ちでテストに明け暮れた。試したアイアンのヘッドは100を超え、日本メーカーの3モデルに絞った中から、最終的にはゴルフパートナーのオリジナルとして2019年に立ち上げられたブランドをチョイス。6Iは「C-07」、7IからPWは「C-05」で組み合わせた。コースによっては「C-07」の5Iを加えることも検討しているという。

クラブ契約フリーで臨むシーズン。1Wはタイトリスト「TSi3」

4日間を通じたパーオン率はフィールド1位タイの79.16%(57/72)を記録。「とてもシンプルなクラブ。安定性があって、ミスヒットに対して寛容」と信頼を口にする。

20年8月、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中断を挟んだツアーが再開されたときに55位だった世界ランクを現在3位まで戻してきた。「私はいま、最高の自分になろうとしている」。新たな相棒とともに再び頂点を目指す。(フロリダ州ボカラトン/亀山泰宏)

17歳で世界1位となってから7年が経った

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