オデッセイの新パター「スクエア2スクエア」 トルクレスが今後のトレンド?
◇国内メジャー◇日本オープンゴルフ選手権競技 事前(9日)◇東京ゴルフ倶楽部(埼玉)◇7251yd(パー70)
オデッセイからまた新しいパターがツアーでお披露目された。「AI-ONEパター」3機種、「AI-ONE MILLED」5機種、そして新しい「スクエア2スクエア」というモデル3機種が登場。ことし何度目?といえるほど新パターの記事を書いてきた気もするが…。もはや書いている側も情報が追いつかない。
今回の目玉はやはり「スクエア2スクエア」だろう。シャフトがフェースより内側に挿さった超オンセットモデルと、見るからに特徴がある。キャロウェイのパター担当レップによれば、「ヘッドの重心位置に挿さっています」とのこと。今から8年ほど前、同社から「トウアップパター」というヘッドが出ていたのをご存じだろうか。
いわゆるストロークバランスで、水平の台の上にクラブを置くとトウが(限りなく)上を向くパターだ。ストローク中のシャフトのねじれが抑えられ、フェースの開閉がほぼないとされるモデルだった。
スクエア2スクエアはその流れをくむヘッドとのことで、その商品名からも分かるように、かなりスクエア(真っすぐ)を意識したモデルだ。同社は過去にも「バックストライク」というヘッドのお尻側にシャフトが挿さったモデルを出していた。実はあれもシャフトが最終的にベンド(曲がって)していたが、シャフトの延長線上にヘッドの重心位置があったそうだ。
レップの方はシャフトの先端側を両手で挟んで、竹とんぼのようにクルクルと回し、新モデルの特徴を解説してくれた。「トルクがないのでシャフトを回してもヘッドの抵抗がなくクルクルと回ります。バックスイングでシャフトの抵抗が少なく、安定したストロークがしやすい。フェースの開閉もほとんどないので、理論上はアドレスの方向に打てるはずです」
シャフトが中に挿さったパターと聞いて、思い浮かぶのが「L.A.B.ゴルフ」の存在。ちょうど今週アダム・スコットが出場しているが、彼が同社の長尺パターを愛用しているのは有名な話。いわゆるトルクレスパターとして話題のモデルで、ストローク中のフェースの開閉がほぼないとされる。オデッセイからも似たようなモデルが出るということは、もしやこの手のパターが今後のトレンドになるのだろうか。
「スクエア2スクエア」3機種の内訳は、ツノ型の♯7、JAILBIRD、ダブルワイド。中でもプロの間で人気は「JAILBIRD」で、稲森佑貴、金子駆大、石川遼、河本力、今平周吾らが練習日に試していた。
一方で♯7を中尺のアームロック式で試していたのが池村寛世。「元々L.A.B.ゴルフのパターを好きで使っています。それに近い感覚。ストロークなどを特に気にすることなく、楽に打てるのがいいですね」と、今後の投入も示唆した。シャフトが中に挿さっているということで、基本はハンドファーストで構えるため、ロフトは6.3度と高め。ソールに入った重りは、トウが5g、ヒールに25gが入っているという。
「スクエア2スクエア」のネタだけでもうお腹一杯なので、それ以外のパターの紹介はまた後日。商品名にある「2」の意味を聞いたところ、メーカーの人も首をかしげていたので、あまり深い意味はなさそうだ。(埼玉県狭山市/服部謙二郎)