溝が2本増えた? キャロウェイ未発表ウェッジ「OPUS」を男子プロが続々投入
◇国内男子◇長嶋茂雄招待セガサミーカップ 2日目(12日)◇ザ・ノースカントリーゴルフクラブ(北海道)◇7178yd(パー72)
石川遼が早くからバッグに入れて話題になっているキャロウェイの未発表ウェッジ「OPUS(オーパス)」。今週のセガサミーカップから本格的にプロモーションが始まっていた。
選手の使用しているヘッドから、ベールに包まれている詳細を探ってみよう。まずはフェースの溝。3週前の優勝時も使用していた石川によれば、「前作(JAWS RAW)に比べて溝の本数が増えたのはうれしいですね。もともと溝が多いウェッジが好きなので」と、スコアラインが2本増えたことを明かす。さらにネックが長くなり、重心が高くなった模様。高重心にしてスピンをかけやすくする狙いだろう。「かなり乗り感があって、低いアプローチが打ちやすい。高いボールは技術で打てますが、低いボールがナチュラルに出るのが良かった」と即投入した背景を語る。
ロフト58度と60度のロブウェッジに関しては、ソールの種類がS、C、W、Tの4種類ある。「S」はスタンダードで、いわゆるアイアンに近いストレートなソール。「C」は文字通りトウとヒール、トレーリングエッジ(バックフェース側)がC状に落ちている。「W」はワイドでソール幅が広い。
判別が難しいのは「T」。一見、落ち方が似ているCよりソール幅は狭く、残している部分も狭い。最も難しそうではあるが、フェースを開いて使うプロや上級者が好みそうだ。プロの使用状況を見ると、TかCで迷う選手が多かった。石川が選んだのは、Cソールのバウンス8度。「上のロフトもこれからテストしていきたい」とオープンウィークに調整を重ねる予定を明かす。両方ともバッグに入れていた杉原大河は「コースに合わせてどちらかをチョイスします」とのこと。
石川航は46、50、54、58度の4本を全て入れ替えた。「フェースに乗る感じがします。いい意味で球離れが遅くて、スイングに対して同じスピードでボールが出ていくのがいいですよね。ここは洋芝なので湿っていると“ポッコン”しやすいですが、そういうのがない」と絶賛。58度は兄と同じCソールのバウンス8度を選んだ。「もともと『JAWS FORGED』を使っていて、トウヒール落ちているのが好き。CとTで迷いましたが、Cの方がやっぱりバウンスがしっかり利いてくれます」とうなずき、ロブウェッジ以外も気に入った様子で続ける。「ショットでも距離に関係なく、球持ちがイイ。ある程度コントロールしやすい」
河本力は46度(Sソール)を入れ、原敏之が60度(Tソール)、山田大晟が59度(Cソール)をチョイス。試合での使用感など、また後日聞いてみたい。(北海道千歳市/服部謙二郎)