「いま僕はココにいます」Vol.172 スイス編
人は彼のことを“旅人ゴルファー”と呼ぶ。川村昌弘・30歳。2012年のプロデビューから活躍の場を海の向こうに求め、キャリアで足を運んだ国と地域の数は実に70に到達した。キャディバッグとバックパックで世界を飛び回る渡り鳥の経路を追っていこう。
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プロゴルファーの川村昌弘です。
いま僕はクラン・モンタナにいます。
ご無沙汰しています。7月半ば以来のコラムになります。今週はスイスで欧州ツアー(DPワールドツアー)「オメガ ヨーロピアンマスターズ」に出場。シーズンも終盤戦が近づき、今週からアイルランド、イングランド、フランスでの連戦に入ります。
直近の出場試合は米国での2連戦でした。PGAツアーとDPワールドツアーとの共催試合で、ケンタッキー州で行われた「バーバゾル選手権」では9位。調子が突然、絶好調になったわけでもありませんでしたが、良い緊張感に包まれてプレーできて良かった。
なにせ、その少し前の試合が天気の悪かったイングランドやデンマークだったこともあり、米国はホントに暖かくて最高だ…と感じたものです。フェアウェイも硬く、打ったボールがどんどん転がって、ティショットが成功したホールはとても短く感じました。
翌週の「バラクーダ選手権」は残念ながら予選落ちでしたが、コースの近くに借りたコテージの居心地に大満足。小平智選手や久常涼選手も遊びに来て、テラスにあったジャグジーにも一緒に入ってみたり…。週末には久々にプライベートで小平選手、それぞれのスタッフとゴルフをして充実した時間を過ごせました。
その後の5週間のオフも、日本に滞在した期間は2週間もありません。「バラクーダ」翌週もカリフォルニア州にとどまって、タイトリストやスコッティキャメロンのパフォーマンスセンターで調整。そこで帰国すると思いきや…17時間(!)の直行便でシンガポールに飛び、マレーシア、タイ。世界中にいるゴルフ仲間とコースを回ってきました。
それにしても一時帰国中に驚かされたのは日本の気候。もはや東南アジアとも比べものにならないくらい、体感気温が高くて…。真夏に帰ってきたのは久しぶりでしたが、灼熱地獄に面喰らいました。
打って変わって今週は寒いんです。スイスの山間にある大好きなクランスシュルシエレGCは去年までの最高の天気から一転して、予報が思わしくありません。最高気温が10℃と厳しいコンディションも手強そう。僕の中ではここからがシーズンの“3学期”がスタート。好成績を残せるよう頑張ります。