2020年 スコティッシュ選手権

「いま僕はココにいます」Vol.97スコットランド編

2020/10/15 08:30
欧州の旗艦大会で17位。川村昌弘は欧州ツアーで連戦中

人は彼のことを“旅人ゴルファー”と呼ぶ。川村昌弘・27歳。2012年のプロデビューから活躍の場は日本だけでなく、ユーラシア大陸全土、そのまた海の向こうにも及ぶ。幼い頃から海外を旅することこそが夢で、9年間のプロ生活で巡った国の数は実に40に到達。キャディバッグとバックパックで世界を飛び回る渡り鳥の経路を追っていこう。

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プロゴルファーの川村昌弘です。
いまぼくはセントアンドリュースにいます。

今週はロンドンからマンチェスターで寄り道してセントアンドリュースへ

欧州ツアーはシーズン終盤の連戦の真っただ中。今週はコロナ禍で新たにつくられた大会「スコティッシュ選手権」に出場します。会場は「全英オープン」開催のオールドコースなどで知られるゴルフの聖地、セントアンドリュース…のすぐ近くのリゾートにあるフェアモント セントアンドリュースGC。初めてプレーするコースです。

マンチェスターの大聖堂。空がきれい

1カ月間、借りっぱなしのレンタカーで、前週の「BMW PGA選手権」が行われたイングランド・ロンドンからスコットランドに。途中、マンチェスターに寄り道しました。食事がいまひとつ…と言われる英国ですが、確かに高級レストランは別にして、大衆的な和食のおいしいお店を探すのはなかなか大変。ですが、タイ料理なんかは意外とハズレが少ないと思っています。大聖堂がそびえる街中も散策し、移動中にリフレッシュしました。

聖地セントアンドリュースのそばにあるオールドコースのゴルフショップ

さて、7月に4カ月ぶりに再開したツアーは残り2カ月になりました。いまぼくは、年間ポイントランキング「レース・トゥ・ドバイ」で62位にいます。12月の最終戦「DPワールド ツアー選手権 ドバイ」に出場するためには直前までに60位に入る必要があり、緊張感のある戦いが続きます。

シード1年目、変則スケジュールになった今季は、高額賞金のかかる「ロレックスシリーズ」3試合でまずまずの成績を残せました(※編集部注 1月アブダビHSBC選手権で17位、2週前からのASIスコットランドオープン56位、BMW PGA選手権20位)。

今週の宿はコースに隣接しているリゾートホテル。豪華でビックリ…

欧州はこのロレックスシリーズになると突然、有名選手がそろってレベルが高くなる特徴があります。昨季は「予選を通っても付いていけない」と感じましたが、今季は少しずつ進化しているかな…と思えます。

「BMW PGA選手権」では最終日に、米ツアーでもプレーするマシュー・フィッツパトリック(イングランド)と2サムで回りました。彼もティショットからボールを上下に操りながら打ち、セカンドショットで長い距離を残しても、グリーン周りからなんとか寄せてスコアメークするスタイル。彼は僕より1つ年下で、すでに欧州で5勝。悔しく思う反面、自分のゴルフも無駄な部分を削っていけば、これからチャンスがきっとあると感じられるようにもなりました。

マンチェスターではアジアンテイストの食事を

まずは昨年56位(2019年は50位以内までに出場権を付与)で進出を逃した最終戦出場を目指して、次週以降イタリア、キプロス…と戦いが続きます。ドバイに飛べるように頑張ります!

<今週のコース>

フェアモント-セントアンドリュースGCはもちろんリンクス

スコットランドの上空が奇跡の青空。フェアモント セントアンドリュースGC(7230yd、パー72)は、ゴルフの総本山R&Aのある聖地セントアンドリュースから車で約10分のところにあります。同じ海に面したリンクスですが、新しく作られたコースで、ブラインドホールも少なくて回りやすい印象。アウト9ホールは宿泊しているホテルの周りを回って、インは海沿いになります。今週は風がかなり強い予報で、寒さとの戦いにもなりそう。

新しいコースですが、伝統的なポットバンカーも

2020年 スコティッシュ選手権