「いま僕はココにいます」Vol.89 英国編
人は彼のことを“旅人ゴルファー”と呼ぶ。川村昌弘・27歳。2012年のプロデビューから活躍の場は日本だけでなく、ユーラシア大陸全土、そのまた海の向こうにも及ぶ。幼い頃から海外を旅することこそが夢で、6年間のプロ生活で巡った国の数は実に40に到達。キャディバッグとバックパックで世界を飛び回る渡り鳥の経路を追っていこう。
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プロゴルファーの川村昌弘です。
いまぼくはハートフォードシャーにいます。
英国内での欧州ツアー6連戦「UKシリーズ」は3試合目。今週は「イングリッシュ選手権」に出場します。例によってレンタカー移動が続き、バーミンガムから約2時間のところにある内陸の街が会場になります。
さて、日本から英国入りして2週間が経過し、欧州ツアーの隔離期間(ツアートーナメントに出場しながら、移動時などに他者と接触しないよう自主隔離を要請されていました)が前週日曜日に終わりました。ホテル内での軟禁生活もようやく終了。ほんの少しだけ、以前の生活に戻れたような気もします。
試合間の移動時の行動が自由になったので、旅もちょっとだけ解禁。月曜日の移動中、車で40分程度のロンドンまで足を延ばしてきました。この遠征でキャディを務めるマネジャーの提案で、「アビイ・ロード」を初訪問。いわゆる、ビートルズのアレ、です。
とは言いつつも、すみません…。僕はよく知らないんです、アビイ・ロード。マネジャーは大変興奮し、記念写真も撮影しましたが(笑)。レコードのジャケット写真と見比べると、横断歩道の白線がいまはギザギザになっていますね。アルバムが発売されたのは49年前ということで、時代の流れでしょうか。
普段は観光客でいっぱいらしいですが、さすがにいまは歩行者は閑散としていました。その代わりに自動車はひっきりなしに通っていました。まあ、いま観光でロンドンに来ている方もなかなかいませんよね…。
2週続けて予選落ちをして、改めて欧州の選手層の厚さを感じています。とくに先週は強風にもかかわらず、カットラインが落ちずに驚きました。厳しい試合が続きますが、まずはブランクから連戦に慣れたい。ストレスをためずにプレーを続けたいと思います。
〈今週のコース〉
マリオットハンブリーマナーは内陸のコースですが、雰囲気はリンクス。とくにアウトはだだっ広く、風の影響を受ける9ホールです。それがインに入ると大きな木が立つホールもあって見た目は一変。7042yd(パー71)は2つの顔を持っています。前半はドーンと飛ばしていく戦いになりそう。ちなみに今週もコースに隣接したレトロなつくりのホテルに宿泊。練習場の裏にあるという、最高の環境です!