2023年 フェデックスセントジュード選手権

マキロイとシェフラーが新パター投入? プレーオフ初戦で目撃されたモデルとは

2023/08/09 16:00
プレーオフ初戦の練習日に新パターを手にしていたロリー・マキロイ(Getty Images)

今週開催されるプレーオフシリーズ初戦では、フェデックスカップランキングで上位につける2人がギアの重大な変更を行うかもしれない。

火曜日のTPCサウスウィンドの練習グリーンで、ロリー・マキロイスコッティ・シェフラーが新しいパターを手にしている姿が目撃されたのである。

シェフラーが手にしていたのは、マキロイとフェデックスカップにおける成功のほとんどをともにしたモデルに似るテーラーメイド「スパイダー」パター。一方のマキロイは、スコッティキャメロン「ファントムX 5.5」のプロトタイプを使用していた。

これは両者にとって、使い慣れたスタイルからの離脱を意味する。シェフラーは今季、パッティングに苦しみながらも、好みとするキャビティバックのブレードパターを使い続けてきた。マキロイは通常、マレット型のパターを使用しているが、時としてキャビティバックのブレードに浮気をすることもあった。ファントムX 5.5はウィング形状のマレットパターである。

マキロイが試していたスコッティキャメロンのプロトタイプパター(GolfWRX)

シェフラーはPGAツアー初優勝を飾った2022年「WMフェニックスオープン」にて、スコッティキャメロン「スペシャルセレクト タイムレス ツアータイプGSS」プロトタイプを初めて実戦投入。2カ月前の「全米オープン」で入れた新しいパターは、よりワイドボディになった新しいスコッティキャメロン「タイムレス ツアータイプ」だった。

「これは僕が使っているのとかなり似ているけれど、少しだけで大きいんだ」と、シェフラーは「全米オープン」でGolfWRX.comに語っている。スコッティキャメロンによると、ソールの幅を広くすることでパターの外周に重量を配分することが可能となり、クラブの安定感が向上したとのことだった。

今回のパター変更は、ゴルフダイジェストのルーク・カー=ダイニーンにより最初に報告された。同日、後を追うように、Golf.comのジョナサン・ウォールは、シェフラーが数本のスパイダーとスコッティキャメロン「ニューポート」をテストしているとレポートしている。

シェフラーの卓越したボールストライキング能力と比較するとパットのスタッツは見劣りすることもあり、彼の使用パターは今季度々スポットライトを浴びてきた。

シェフラーは今大会のフィールドで、ストローク・ゲインド・オフ・ザ・ティとストローク・ゲインド・アプローチ・ザ・グリーンの両方でトップに立っているが、これまでこの両カテゴリーでトップに立ったままシーズンを終えた選手はおらず、ストロークゲインド・ティ・トゥ・グリーンに関しては、タイガー・ウッズ以外の選手による最高の数値を叩き出すペースでプレーしている。シェフラーは今季、このカテゴリーでもトップに立っているが、ストローク・ゲインド・パッティングのランキングは140位と低迷している。

一方、2022年にパッティングのスタッツに関してキャリア最高(16位)の1年を送り、新記録となる3度目のフェデックスカップ制覇を果たしたマキロイだが、今季はこのカテゴリーのランキングを86位としている。

マキロイはここ数シーズンにわたり、大半の大会でテーラーメイドのスパイダーを使用している。彼は2021年の「東京五輪」でスコッティキャメロンに乗り換えており、同様に今年3月に開催された「WGCデルテクノロジーズマッチプレー」でも、黒いスチールシャフトの装着されたカスタムの「ツアーオンリー099-M」と、ブレードスタイルのキャメロンを使用している。

しかし、5月の「ウェルズファーゴ選手権」では、彼が「信頼の古い相棒」と呼ぶマレット型のテーラーメイド「スパイダー ハイドロブラスト」に戻している。過去数年にわたりこのモデルを使用してきたマキロイは、前述の「WGCデルテクノロジーズマッチプレー」と今年の「マスターズ」ではカスタムのスコッティキャメロン ブレードパターを使用している。しかし、最近優勝した「ジェネシス スコットランドオープン」では、スパイダーパターを使用していた。

木曜日にこれらのパターが彼らのバッグに収まるかどうかは、まだはっきりとしていないが、この火曜日は新しいパターたちの存在がニュースとなった。

(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)

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