トーマスが「マスターズ」前にパターグリップを変更した経緯
オーガスタではグリーンを狙うショットが鍵を握るかもしれないが、速く傾斜のきついグリーンもまた繊細なタッチが必要になる。パターをあれこれ工夫しがちなジャスティン・トーマスは、今年のメジャー初戦前にもちょっとした変更を加えていた。
今週の「マスターズ」で実験的に、バックアップパターのX5ツアー マレットパターのグリップを交換した。そして、この新たに手を加えたパターがオーガスタで“スタメン”の座を勝ち取ることになった。
オーガスタに持ってきたX5ツアー マレットパターには、彼がキャリアの大半で使ってきたオーバーサイズのスーパーストロークグリップではなく、かなり細身のスコッティキャメロン ピストルグリップが装着されていた。
トーマスは火曜の記者会見で、ロリー・マキロイと、自身の父親でスイングコーチでもあるマイクの影響でグリップ交換に踏み切り、それを本番で投入することを明かした。今季PGAツアーにおけるトーマスのストロークゲインド・パッティングは、ランク147位と低迷していたことも理由のひとつと思われる。
「パターのグリップに関して言うと、実は先週にロリーとプレーした時、彼が(くだんのグリップを装着したパターを)持っていたんだ。で、僕はそれに目をつけた。かなり前に僕も使って勝ったことのあるグリップにとても似ていてね。そして、僕の父も同じグリップのパターを持っていた。日曜に、父のパターを使ってみて“これはとても良い感じがする”と言ったんだ。僕は全く同モデルのバックアップパターを毎週持ち歩いているから、それに装着して、どんな感じになるか確かめてみた。それが嘘偽りのないところで、やってみるとかなり良い感じだったので、それに抗うことはないよねってなったんだ」
トーマスは昨年だけで4種類のスコッティキャメロンのカスタムパターを実戦で使用している。短いスラントネックのX5ツアー デュアルウィングマレット、背面に打音向上のアルミ製プレートの装着されたナックルネックのT5デュアルウィングマレット、背面に別の打音向上用アルミ製プレートの装着されたT5デュアルウィングマレット、そして高校時代から所有するサークルT 303 SSSブレードパターの4本である。
1月にGolfWRX.comが取材した際、トーマスは自宅に「30~40本」のパターがあると話していた。今年になってからはスーパーストロークグリップ装着で短いスラントネックのスコッティキャメロンX5ツアー マレットパターを使用していた。
(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)