マシュー・ウルフが自身のシーズン初戦でアイアンを変更
「サンダーソンズファーム選手権」に出場したマシュー・ウルフは、使い慣れたアイアンセットをバッグに戻して自身のシーズン初戦に臨んで17位で終えた。
ウルフは今大会前、アイアンセットを今夏を通して使っていたテーラーメイドP750からP7MCアイアンに戻した。この“新しい”P7MCは昨秋、「全米オープン」と「シュライナーズホスピタルforチルドレンズオープン」で2大会連続して2位に入るなど、好成績を残していた期間に使用していたアイアンと同じクラブである。
その2週間で、ウルフはウィングドフットでの全米オープンの第3ラウンドで大会最少スコア「65」をマークすると、TPCサマーリンでのシュライナーズではプレーオフでマーティン・レアードに敗れたものの、第3ラウンドで「61」をたたき出した。NCAAの個人タイトル獲得とPGAツアーの大会での優勝を遂げた史上3人のプレーヤーの1人であるウルフ(あとはタイガー・ウッズとベン・クレンショーが達成)は同大会直後、同年の世界ランキングを自己最高12位まで上げている。
なぜ、ウルフは古いアイアンに戻したのだろうか?これはスピン量や打ち出し角によるものではなかった。P7MCとP750は、ともに軟鉄鍛造のキャビティバックアイアンである。サイズは全く同じで、パフォーマンス特性も似通っている。この二者を分けるのは、見た目の装飾的な違いのみ。変更の理由は、毎週早い段階から現場に陣取るツアートラックで簡単に調整できるアイアンの特徴にあった。
P7MCは彼が使用するP750より1度フラットになっており、取り組んでいたスイング調整におあつらえ向きだったのである。トレードマークとなっている独特のバックスイングで、迅速にクラブをターゲットラインの外側に上げるため、アドレスで両手を低い位置に構えることを望んでいたからだ。
「ザ・ノーザントラスト」からサンダーソンファームまでの間に、それまで使用していたP750を曲げて調整する代わりに、単純に昨秋リリース直後に初めてバッグに投入したP7MCに戻したのである。
「彼の今現在のスイングのなかで、セットアップは焦点を絞っていることの1、2点のひとつに過ぎません。彼は物事をとても簡単にしておくのです」と、テーラーメイドの選手開発部門シニアマネジャーのライアン・ロッサは述べた。「我々は『ザ・ノーザントラスト』の後に、彼のライ角の調整について話し合いました。我々はライ角を調整できると言いましたが、彼は“自分が良いプレーをしていた古いセットを使うよ。こちらの方が座りも良いしね”と言ったのです」
(協力/GolfWRX、PGATOUR.com)