“ハードワーク”でパットに自信 エルス今季初のトップ10入り
By Helen Ross, PGATOUR.COM
最終組より14組早くスタートしたアーニー・エルスは、第96回「全米プロゴルフ選手権」最終日の午後に見られたウェットで、ワイルドで、風変わりな天候の中でもリズムを失わなかった。
フロント9では4連続バーディを記録し、今シーズン最少となる「65」でフィニッシュ。通算11アンダーの7位タイでメジャー最終戦を終えた。同組でプレーしたフェデックスカップポイントランキング首位のジミー・ウォーカーも、同じ「65」で回り、7位を分け合った。
エルスは、「今回のコースはやりやすい方だったと思う。すばらしいコースだし、観客もすばらしかった。ただ、メジャーのコースとしてはスコアを伸ばせる方だった」と話した。
7番と8番で続けて約3メートルのパットさえ外していなければ、エルスは9番まで7連続バーディを記録していただろう。ともかく、メジャー4勝の大ベテランは、今シーズン初のトップ10フィニッシュを果たし、フェデックスカップポイントでも一気に15人抜いて、83位に浮上した。
「もっと良い結果を得られたかもしれない。でも、シーズン開幕から今までの状態を考えれば、今日の結果には満足している。自分のプレーがまったくできていなかったが、最近はAdamsのクラブがようやく馴染んできた気がする。パターの感触もだいぶいい」
「クラブを上手く使えるように、ハードワークをこなしている。信じられないくらい良いリズムに乗れた。全てのホールでバーディを取れる気がしたくらい。それだけの勢いに乗れた」。
エルス曰く、2年前のミュアフィールドに近い感覚を、バルハラの最終日で得たという。そう、エルスが2度目の「全英オープン」優勝を果たした時だ。
雨でおよそ2時間の中断を挟んだ時に2番ホールにいたエルスは、シェリル・カルダー医師と続けている視覚化(ビジュアライゼーション)トレーニングの効果が現れていると話した。
「これまでのようにグリーンでミスばかりしていれば、誰だってパットの調子を戻すのは難しいと考えてしまう。でも、シェリルのおかげで自分を信じられるようになったし、彼女も私がパッティングに優れていると信じてくれている」。
「彼女が立ててくれる練習をこなしているだけだが、ここ数週間で自信が出てきた。以前よりも安定してきたし、ストロークも良くなった。今後もトレーニングを続けていくよ」。
トレーニングに力を入れるのと同時に、エルスは試合出場にも意欲的で、バルハラでの2日目を終えた後、プレーオフシリーズが始まる前に「ウィンダム選手権」に出場すると明言。次の様に意気込みを語った。
「好きなコース(セッジフィールド)だし、ボビー・ロング(ウィンダム選手権慈善基金の代表)も好きだし。彼はすばらしい仕事をしている。伝統が残る良いコースだ。なんとなくだけれど、勝てそうな気がする。もう少しだけ良いプレーをできそうな気がしているんだ」。