2014年 チューリッヒクラシック

ガリガス、キャディの父に捧げた「チューリッヒクラシック」最終日

2014/04/28 15:56

ロバート・ガリガスは、1週間を通してヘンリー家のために特別な何かをしようとした。強風が吹いた「チューリッヒクラシック」最終日、それが現実のものとなった。

ガリガスのキャディを務めるブレント・ヘンリーの父親が22日(火)に他界したことは、ガリガスとヘンリーに大きな影響を与えた。ガリガスは最終日に「64」を記録し、上位に急浮上。最終ホール終了時点では、3日目を終えて首位に立ったノ・スンヨルと4打差まで順位をあげた。

「ブレントの家族には、彼らのためにプレーするし、良いプレーをすると約束した」と語ったガリガスは、ぎりぎりのところで予選を通過。「まさか日曜日に秒速30メートルのハリケーンになるとはね」と続けた。

ガリガスとヘンリーは18番ホールまで涙をこらえようとしたが、2人の脳裏には、生前活発だったサムさんのことがラウンドを通して巡り続けていたという。

「ブレントが17番ホールで涙を流し始めたから、『おい、まだ2ホール残しているんだぞ』と彼に言った。自分も17番のパットの時から泣きそうになってしまっていたけれど」。

ガリガスは最終日に1つのイーグルと8つのバーディを奪って「64」をマークし、昨年10月に開催された「フライズドットコムオープン」での「63」以降では最少スコアを記録。3番では1メートル弱のパットを外してボギー、短いパー4の8番でもボギーを叩いたが、バックナインでミスを挽回した。

「ちょっとクレイジーだったかもしれない」とガリガスが話したように、13番でチップインイーグルを奪取すると、ラスト5ホール中4ホールでバーディを奪った。最終18番は追い風にも助けられ、ティショットで374ヤードもかっ飛ばした。

「フラットなコースでは、たぶん今までで最長の距離だと思う」と振り返ったガリガスは、569ヤードのホールでの第2打を8番アイアンで打ち、グリーンに乗せた(3日目までは第2打に4番ウッド、4番アイアン、3番ウッドを選択)。
「きっと20ヤードは風の影響で、残りの350ヤードは自分の力だろうね」。

強風という状況は、3日目を終えて首位と12打差だったガリガスにとっては恵みとなった。ガリガスは優勝した2010年の「チルドレンズ ミラクル ネットワーク クラシック」を含み、惜しくも優勝を逃した同年の「スタンフォード・セントジュード選手権」、そして2012年の「ヒュマナチャレンジ クリントンファウンデーション」など、強風という条件下で好成績を残してきた。

「良いスイングが出来ていれば、誰よりも風を上手く使える。風とは戦わない。味方につけるだけさ」。

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