2014年 チューリッヒクラシック

「チューリッヒクラシック」アラカルト

2014/04/20 15:00

By Jeff Shain, PGATOUR.COM

4月24日から27日まで行なわれる「チューリッヒクラシック」のコース詳細やこれまでの歴史、昨年の模様などをまとめてご紹介。

■ コース:

TPCルイジアナは7,399ヤードのパー72。2004年にピート・ダイの設計で(スティーブ・エルキントンもコンサルタントとして参加)、ニューオーリンズ西部のはずれに作られ、ミシシッピ川のデルタ地帯に沿った250エーカー(約1平方キロメートル)ほどのルイジアナの湿地帯へと広がっている。コースには100以上のバンカーがあり、それに加え、後半9ホールのうち最初の6ホールに沿って無駄に大きなバンカーが複数ある。「チューリッヒクラシック」は2005年からTPCルイジアナに開催地を移したが、翌2006年の大会はハリケーン・カトリーナの影響でコースが使えず、かつての開催地イングリッシュターンG&CCで再び行なわれた。TPCルイジアナは過去2年間、4日間使用するPGAツアーの開催地の中で6番目に易しいコースにランクインしている。

■ フェデックスカップ:

優勝者は500ポイントを獲得する。

■ チャリティ:

“フォア!キッズ・ファンデーション”は1958年以降、2,600万ドル(現在のレートで約26億6,200万円)以上をルイジアナ州にある子供のための団体に寄付し、主にヘルスケアや教育プロジェクトに使われている。

■ 出場選手:

フェデックスカップのポイントランキングで現在3位のパトリック・リードを含む、2014年のPGAツアー勝者7名が、ディフェンディングチャンピオンのビリー・ホーシェルと共に参戦予定。7名のうち4名はここ7週間の勝者だ。一方、初出場組の中で世界ランキングが最も高いのは、11位のジャスティン・ローズ。そのほか、2001年大会(当時は「コンパッククラシック」)の勝者で、その後同年の「全米プロゴルフ選手権」も制したデビッド・トムズがこの地元大会に21度目の出場を予定している。

■ 72ホールの記録:

262ストローク(チップ・ベック、1988年、開催地はレイクウッドCC)。TPCルイジアナでは268ストローク(ビリー・ホーシェル、2012年)

■ 18ホールの記録:

61ストローク(ポール・スタンコウスキ、2001年大会第1ラウンド、イングリッシュターンG&CCでの記録)。TPCルイジアナでの記録は64ストローク(カイル・リーファーズ /2007年大会第1ラウンド、トロイ・マッテソン/2009年大会第2ラウンド、ディーン・ウィルソン/2011年大会第2ラウンド、グレッグ・チャルマース/2012年大会第2ラウンド、ラッセル・ノックス/2012年大会第2ラウンド、ライアン・パーマー/2012年大会第3ラウンド、ビリー・ホーシェル/2013年大会最終ラウンド)

■ 2013年:

ホーシェルは決勝ラウンド2日間の悪天候を耐え抜き、PGAツアー初勝利を手にした。彼は18番ホールで8メートル強のバーディパットを沈め、1打差でD.A.ポインツを下した。ルーカス・グローバーに2打差で最終日を迎えたホーシェルだったが、雨による最初の遅延ののち、6連続バーディを奪取して上位に浮上。バーディを量産して最終日を8アンダーの「64」、そして通算20アンダーの「268」とそれぞれTPCルイジアナでのコース記録をマークした。一方のポインツは、最終18番でバンカーショットをピンから約1.5メートルまで寄せ、バーディを奪取してホーシェルにプレッシャーをかけたが、スコアは「65」と一歩及ばなかった。

■ 筋書き:

「チューリッヒクラシック」はニューカマーにとって、大躍進する勝利をつかむ最高のチャンス。昨年のホーシェルや2012年のジェイソン・ダフナーを含め、ここ9大会のうち6名の優勝者はこの大会で初勝利を飾った。昨年覇者のホーシェルは、1999年と2000年大会で勝利したカルロス・フランコに続き、ニューオーリンズの地で連覇する6人目のプレーヤーを目指している。また、同じコースでPGA初勝利と、2度目の勝利を挙げたのはブー・ウィークリー(2007年と08年の「ベライゾンヘリテージ」)が最後。ゴルフ殿堂入りを果たしたアーニー・エルスは、これまでの2大会(2012年、13年)共にトップ15位内に入っている。うち2012年はプレーオフの末、ダフナーに敗れた。

■ その他:

「チューリッヒクラシック」はフェデックスカップのポイントランキングで10位以内に入るか、世界ランキングで上位50位以内に入ることで「プレーヤーズ選手権」の出場権を得られる最後のチャンス。この時点で出場権がなくても、次週に開催される「ウェルズファーゴ選手権」で勝てば同じく出場権が手に入る。「チューリッヒクラシック」では、過去11回のうち9回はプレーオフまたは1打差で勝者が決まった。例外は2007年大会のニック・ワトニーと2010年大会のジェイソン・ボーンのみ。

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