この瞬間、首位に立つメイハン
オンタリオ州オークビル ? 人によってはその谷間を通るにあたって祈りを必要とするだろう。ハンター・メイハンはこの金曜、グレンアビーの谷間のホールで見事なゴルフを披露した。
「今日はただ自由にプレーした」とメイハン。「今この瞬間を大切にね」。
メイハンは上がり3ホールの連続バーディを含む5アンダーでバックナインをラウンドした。目を見張る締め括りもあり、この日二番目の好スコアとなる「64」でラウンドした31歳のメイハンは、二日間の通算スコアを13アンダーまで伸ばした。これによりメイハンは、同日早い時間のラウンドでコースレコードの「62」を叩き出し、二日目を10アンダーでラウンドしたジョン・メリックに2打差を付け首位に立った。
風が強まりグリーンが読みづらくなったことにより午後にスコアが伸び悩んだ昨日とは打って変わり、今日のラウンドはそうした要因に悩まされることはなかったとメイハンは語った。
「昨日は午後にラウンドした選手が少し風の影響を受けたと思う。今日は天気が落ち着いていて、我々(午後にラウンドした選手)に味方したね」。
今シーズン10回のトップ10入りを果たしているメイハンは、午後を通して落ち着いており、常に冷静沈着でありつつけた。そして、ホールの合間には相好を崩し、ロープの向こう側にいる若いファンとハイタッチをした。
後半に入り、彼自身「ゆっくりとした死の谷」と冗談混じりに形容したバックナイン出だしのスローなホールにも、集中力を途切れさせなかった。
この彼の集中力の持続は、ティショットを打つ直前にファンの携帯電話が鳴った14番ホールにおいて特に顕著だった。メイハンはこの邪魔の入った後のティショットを打ち損じてしまい、ラテラルハザードのラインの外側に打ち込んでしまったが、そこからの立て直しに成功し、最後はワンパットでしっかりとパーをセーブしたのである。
「あそこでは運に恵まれたね」とメイハン。「あそこは実に厄介な場所でね。ボールを見つけられれば、なんとか出すことができるかもしれないという所なんだけど、僕が打ち込んだところは運良く開けていて、しっかりと打って出すことができたんだ」。
彼は「あれはゴルフの符号だね」と加えた。「気持ちよく飛ばしていて、フェアウェイを外すなんて考えてもいなかったけれど、いきなりああいうわけの分からないミスをするんだ。そんな時は項垂れることなく、全てのショットが重要で、次のショットこそ最も重要なんだと心がけないといけない。このゲームは何でも思い通りにいくわけじゃないからね」。
確かにメイハンはこの金曜日の午後、思い通りにいくと決め込んだりはしなかった。グレンアビーの谷間のホールを祈りながら回る代わりに、彼は火が噴くほど好調なパターやソフトなタッチのウェッジ、そして前向きな姿勢を頼りに回った、今この瞬間をプレーしながら。
「ただ単純にいつも通りのプレーをしようと思っているだけだよ。前にも言ったように、コース上ではリラックスして、起こったことを受け入れ、ミスショットやなんかをいつまでも引きずったり過去にこだわったりなんかしない方が良い結果に繋がるものなんだよ」とメイハンは述べた。
「ただ楽しむというのは重要なんだ。というのも、僕はそうしている時にこそ最高のゴルフがプレーできるんだよ」。