暫定46位タイのタイガー、「まだ挽回できる位置にある」
By Helen Ross, PGATOUR.COM
「一日善戦した」。大会2日目の金曜、ミュアフィールドビレッジを「74」で回ったタイガー・ウッズは、ラウンドを終えた感想を言葉にした。
渦を巻くような強風がどこのコースでも吹き荒れた。月曜の午後以上だった。タイガーもその他の選手も、この日をどう乗り切るかといった状況下だった。読みづらい高速グリーンも追い打ちをかける。そうした状況だったが、タイガーはこの日のプレーに不満を抱いていない。
「そう悪くはない。このゴルフコースで、これほどの突風が吹いていたら、厳しい」。大会の前年優勝者で、今季すでに米国ツアー4勝のタイガーは語った。
初日、インからスタートしたタイガーは、いきなりバック9で「39」を叩いた。パー5の15番にはスリーパットからのダブルボギーもあった。5フィートからのファーストパットを強く叩くと、セカンドパットは7フィートからと距離を引き離してしまった。
「(コース上は)やや荒かった」とタイガーは振り返る。「このコースはボギーやダブルボギーが出やすい。微妙に外れたり、風にやられたり。難しいよ。僕たちのグループの中でも、てんで予想外の位置につけたショットがいくつかあった」と明かす。
タイガーは今日、何とかフロント9のパー5で2バーディを奪った。この2ホールは、中でも最も簡単とされる4ホールのうちの2ホールだ。そこから追い上げることはなく、ボギーを叩いた最終ホールでは、グリーン前のクリークで危うく第2打を打ち込むところだった。「コンディションも厳しかったし、自分のベストを発揮することができなかった」とタイガーは率直に振り返る。
タイガーのティショットがフェアウェイと外したのは1度きりだ。しかし、総パット数は2日連続で30打を超えた。「(グリーンが)思った以上に速い」というタイガーは、「パットで苦しんだのは、まあメンタルの問題だろう」と語る。
しかも、この日の強風は、空中に上がったボールを勢いよく運ぶだけでなく、グリーン上でも同様の波乱を巻き起こす。「ボールがあっちこっちに動いて止まらなかった」とタイガーは言う。「大変だった。できる限りピンの下手につけようとした。でも、折々でグリーンにも乗せなければならない」とタイガーは振り返る。
同大会でこの日タイガーがマークした「74」は、2009年の2日目に同スコアを叩いて以来の最多スコアとなった。とはいえ、同年もタイガーは大会を制し、5連覇に輝いている。この時は「69」でスタートしたタイガーだが、今回はというと現在首位のビル・ハースに10打差をつけられている。
しかし、タイガーは王座を譲るつもりなどないようだ。
「明日はイン・アウト同時スタートかわからない。嵐が来ているからそうなるかもしれないし、そうならないかもしれない」とタイガーは説明すると、「今朝はほとんど風はないだろうと予想されていたのに、結局は大荒れだった。それが今はまた落ち着いている。明日はどうなるのか。様子見だね」と語った。そして、「イン・アウト同時スタートで選手が一斉に出ていくとなれば、状況は変わるだろう。蓋を開けてみて、どうなるかというところだね」と明日を見通した。