2013年 WGC アクセンチュアマッチプレー選手権

WGCアクセンチュアマッチプレー選手権 決勝戦、3位決定戦レビュー

2013/02/25 17:05

M.クーチャー 圧倒的な勝率で名実ともにマッチプレー王者に

ちょうど1年前の「アクセンチュアマッチプレー選手権」の準々決勝でハンター・メイハンマット・クーチャーに勝利した。そして迎えたこのリッツカールトンGCでの日曜日。何の因果か、ふたりは再び対戦することとなった。今度の舞台は決勝戦。そして今年は、クーチャーが前回大会覇者のメイハンを2&1で破り、嬉しいタイトルを手中に収めた。

これでクーチャーは、この大会における直近3年の成績は16試合中14勝、キャリア通算では15勝3敗という圧倒的なものにした。一方で敗れたメイハンも、昨年からの連勝が途切れ12試合ぶりの負けを喫したものの、キャリア総合成績は15勝5敗と悪くはない。

2012年の「ザ・プレーヤーズ選手権」で優勝したクーチャーは、日曜午後の決勝戦で、早い段階から主導権を握った。メイハンはスタートから最悪の出来で、最初の4ホールを連続ボギーで3アップのリードを許してしまった。クーチャーのこの日はじめてのバーディは、メイハンが連続ボギーを叩いてからさらに2ホールも後の6番だったにも関わらず。

不調のメイハンは、4番から3ホール連続でクーチャーに取られた。これは試合巧者で前回覇者の彼にとって、169ホールもの長いマッチプレーの中で初めてのことだった。さかのぼると、ここまで負けが込んだのは、ザック・ジョンソンと対戦した昨年のオープニングマッチの6番ホール以来のことだ。

クーチャーは、8番で3フィートのパットを決めて、リードを4アップに広げた。しかし後半に入ると、状況は一変した。クーチャーは10番でボギーを叩き、差がひとつ詰まってしまう。そこからエンジンがかかったメイハンはバーディラッシュ。11番で2アップとし、そこから5ホール中4ホールでバーディを奪う。その差はみるみる縮まっていった。

2月の爽やかな風がおさまった16番(パー3)、しかしクーチャーは4番アイアンを選択した。ボールは隣のホスピタリティエリアへ入ってしまい、このホールをボギーとした。2ホールを残した決勝戦で、両者の差はわずか1アップとなったのだ。

しかしクーチャーは、メイハンがブッシュの中に打ち込んだお陰で、17番で2&1として勝利を収めた。メイハンは4打目、勝負の一打を大きくショートさせてしまい、わずか4フィートほどしかカップに近づかなかった。5フィートのバーディパットを残していたメイハンに、王者の座を譲り渡すこととなった。

「この大会で優勝できるなんて、興奮しすぎて何と表現したらよいのか分からないよ」と、クーチャー。「マッチプレーがこれほど面白くて、ユニークだなんて。確かにプレッシャーはあるけど、その分、楽しくプレーできるもの事実だ。それぞれのホールで勢いをつかむチャンスと言えるし、それぞれのホールに落とし穴も潜んでいる。6試合を戦い抜いて、世界のトップ64選手のなかで頂点に立つ。これは本当に信じられない出来事だね!」

一方のメイハンは、フロント9で普段ならあり得ないようなボギーを連発し、敗れてしまったことについてコメントした。「今日の僕は、自分のゴルフができなかったね」と決勝戦を振り返る。「調子は良くなかった…クッチ(クーチャーの愛称)は素晴らしい選手だ。立派なプレーヤーだよ。彼が今日、どれほど素晴らしいショットを打って、ほとんどバンカーに入れなかったのを多くのギャラリーは見ていたでしょう?僕はなす術なく窮地に追い込まれてしまった感じだね。10番で少しは勢いを取り戻したかもしれない。そこから徐々に良くなってきたんだけど、少し遅かったかなぁ」。

【スコアカードの成績】
クーチャーは5バーディ、3ボギー。メイハンは4バーディ、4ボギー。
【ホール別勝敗結果】
クーチャーは6ホールでポイント。メイハンは4ホールでアップを収めた。

3位決定戦はJ.デイとI.ポールターが激突≫
1 2

2013年 WGC アクセンチュアマッチプレー選手権