まさに“ジュースト”フィット!
ジュースト・ルイテン(オランダ)はダイヤモンドカントリークラブでの緊張を克服し、3打差を付けて「ライオネスオープン powered by グリーンフィニティ」の最終ラウンドに突入する。
前日首位だったルイテンは序盤戦、まずは3日目最高スコア「64」を出したトーマス・ビヨーン(デンマーク)に、続いてエドアルド・デ・ラ・リバ(スペイン)に追いつかれた時には焦りを感じたと言う。
確かにトップを争うグループは激しい接戦で、ルイテンをはじめホルヘ・カンピーロ(スペイン)と同組のポール・ウェアリング(イングランド)は3者並んで最終4ホールに挑んだ。
ところがルイテンは最高のタイミングで調子を上げ、15番、16番、そして17番でスコアを伸ばし、最終日にヨーロピアンツアー2勝目を挙げる可能性を大きく高めた。
「バックナインの様なプレーができれば楽ですね。それにしても出だしの5ホールは厳しかった」とルイテンは述べた。
「少し落ち着いて来るとプレーも良くなり始めた。ショットも良かったし、パットも入れた。最初のホールはいつでも緊張するものです」。
午前の注目の的は今調子に乗っているビヨーン(デンマーク)。最近の4大会で3つ目のトップテンを狙う彼は後半に「30」のスコアをたたき出した。
彼の驚くべきラウンドは奇妙な事から火がついた。12番(パー4)でビヨーンがボールを替えようか迷っている矢先に、アプローチが直接ホールイン。「ティショットの後キャディにボールの飛び方が少しおかしかったから次のホールから新しいのに替えるよう指示しました」と彼は語った。「そしたら次のショットでホールインしたので彼は“飛び方がおかしいって?”と私の顔を覗き込んで言いました。今までこつこつと何とか並のプレーをしてきましたが、決して良いプレーとは言えませんでした。しかし今日は何かピンときました。それからのバックナインはバーディが止まりませんでした」。
9番(パー3)でのルイテンのバーディをきっかけにトップの争いに火がついた。カンピーロはバックナインに入ると出だしの4ホールで連続してスコアを伸ばした。
ウェアリングが13番(パー5)でバーディを奪うと、その直後には、2フィートのパットを外したルイテンが単独で他を引き離す機会を逃した。
それ以降二人は正反対の運命に。ルイテンが15番(パー3)の確実なパットで順位を上げて行く一方、ウェアリングは16番と17番で連続してドロップを余儀なくされ、トップ争いから脱落した。
デ・ラ・リバは18番で4つ目のバーディを奪い勢いをつけた。しかしルイテンは明日、ウィーンで全てのエースカードを手に戦うことになるだろう。
「どんな時でも追う立場よりはトップでいる方が良いものです」とルイテンは述べた。「この差でプレーするのは気になりません」。