51位発進のウッズ 前日ラウンド中止の理由は体調不良
◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 初日(16日)◇ベスページ州立公園ブラックコース(ニューヨーク州)◇7459yd(パー70)
自身13年ぶりのメジャー2連勝に早くも黄色信号がともった。タイガー・ウッズは2つのダブルボギーをたたくなど初日を「72」で回り、2オーバーの51位タイとして首位のブルックス・ケプカとは9打差がついた。
4月「マスターズ」で11年ぶりのメジャー制覇を遂げて以来の出場。ギャラリーゲートから徒歩で25分ほどにある10番ティに、午前8時24分のスタートに合わせて大観衆が押し寄せた。ウッズは深い右ラフに入れた第1打から乗せられず、第3打をグリーン奥にこぼして4オン2パットのダブルボギー発進。15番でバーディを奪い返したが、第1打を深いガードバンカーに入れた17番(パー3)で再びダブルボギーをたたいた。
後半に入ると、ウッズの一打一打に地響きのような歓声が起きた。1番から2連続バーディ。さらに4番(パー5)で10mのイーグルパットを流し込むと、タイガーチャージを期待する会場のボールテージを一気に高めた。
しかし、終盤は再びギャラリーからため息が漏れる展開に。「コースはすごく難しい。少しのミスで、簡単にボギーが出てしまった」。5番から4ホールで2度の3パットを含む3ボギーをたたき、「きょうは良いスタートが切れなかった。イーグルで自分のラウンドができると思えたが、本当に残念ながら、その後のパットがダメだった」と下を向いた。
開幕前日は練習ラウンドの予定を公言していたが、急きょ中止してコースに現れなかった。代理人のマーク・スタインバーグ氏は米メディアに体調不良を否定したが、ウッズはこの日「気分が良くなかったし、体調も少し悪いようだった。それで休むことにしたんだ」と明かした。
現在の体調への言及はなかったが、本戦で成すべきことは決まっている。「グリーンは速さを増してくるかもしれない。とにかくフェアウェイに置くことだ」と、2日目以降の巻き返しを誓った。(ニューヨーク州ファーミングデール/林洋平)