今季初の予選落ち危機 松山英樹「根本的にスイングにずれ」
◇米国男子◇ウェルズファーゴ選手権 初日(2日)◇クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)◇7554yd(パー71)
前半こそ必死に耐えたが、中盤以降にスコアを崩した。松山英樹は「73」で回り2オーバーの83位タイ発進。カットライン(70位タイ)まで1打差と今季ツアー12試合目(※ストローク戦に限る)で、初の予選落ち危機となった。
3週ぶりの実戦は、序盤からショットが定まらなかった。前半11番で1Wを右に出すと、第2打を左のガードバンカーに入れてボギーを先行させた。14番からの2連続バーディなど、しぶとさを見せながらも、高難度連続3ホール“グリーンマイル”最後の18番。右フェアウェイバンカーのアゴ付近の第2打でレイアップを選択し、8m残したパーパットを外して貯金を消した。
折り返しの1番は「後半に入って、なかなかパットもうまく打てなかった。そこも課題」と1mを外しボギー。続く2番でもボギーを叩き、厳しい表情を見せた。
長距離コースに第1打は1Wを多用したが、同組パトリック・リード、ポール・ケーシー(イングランド)に差をつけられるホールも多かった。「今のままではダメだと思い、色々チャレンジしてはいるけど、なかなかすぐにうまくはいかないですね」と振り返った。
必死の調整が実らないもどかしさはあるが、4つあるパー3で3度グリーン右手前に外すなどアイアンも不発。「根本的にスイングがずれているので、仕方ない」とフェアウェイキープ率、パーオン率がともに50%では、昨季ツアー全体5番目になる難度のコース攻略は望めなかった。
「(ショット不振の)原因はたくさんある。一つずつ、つぶしていかないとと思って(練習を)しているけど、試合になると悪い部分が出た」。スイングの修正点を問われると、「それが多すぎる。まあ、そんなことを忘れて打てば、真っすぐいくのかもしれない。僕にはそれができないので」と自嘲気味に言うが、昨年7月の「全英オープン」以降、ツアーで18戦連続4日間プレーし続けるのは、地力にひたむきな姿勢が加わるからでもある。
2週間後のメジャー第2戦「全米プロゴルフ選手権」(ベスページブラック/ニューヨーク州)を前に珍しく2連戦を予定する。「少しずつ(良くしよう)って思っていたら、永遠と良くならないと思う。やれるように頑張りたい」。らしい表現で危機感を口にすると、厳しい日差しが注ぐ練習場に直行した。(ノースカロライナ州シャーロット/林洋平)