2019年 マスターズ

金谷拓実はローアマ獲得ならず 次のメジャーは「全英」

2019/04/15 09:16
金谷拓実はアマチュアながら4日間を戦い抜いた

◇メジャー第1戦◇マスターズ 最終日(14日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)7475yd(パー72)

7年ぶりに日本人アマチュアとして出場した20歳の金谷拓実(東北福祉大3年)は、58位タイで初めての「マスターズ」を終えた。最終ラウンドは2バーディ、6ボギー1ダブルボギーの「78」と崩れ、通算5オーバー。2011年の松山英樹以来となる日本勢のローアマチュア獲得はならなかったが、オーガスタの空気を目いっぱい吸い込んだ。

シルバーカップへの期待がかかった金谷は、出場6人のアマチュア(予選落ち2人)の中でトップにいたビクトル・ホブラン(ノルウェー)の背中を1打差で追った。出だし10番からの2連続ボギーで後退すると、16番(パー3)では同組のブライソン・デシャンボーがホールインワンを決めてコースが歓喜に沸く中、3パットボギーを喫した。

「なかなかうまく行かなかった。しっかりスコアを伸ばしていこうと思ったんですけど、3日間に比べてパットも良くなかった。疲れも出たのかなと思う」。タイトルはもちろん頭にあったが、4日間でのワーストスコアを最終日に記録。タイガー・ウッズが14年ぶりの「マスターズ」制覇を遂げ、「ローアマだったら一緒に写真に写れるな…と思っていた。達成できなくて残念です」と苦笑いして悔しがった。

最終9番でバーディフィニッシュ

前年の「アジアパシフィックアマチュア選手権」を制し、初めて出場した海外メジャー。世界トップレベルの雰囲気を全身で感じた。カットライン上(36ホール終了時の首位と10打差以内)で予選を通過。「いろんな選手がいる。飛距離が出る選手もいるし、精度が高い選手も」と振り返る。4日間のフェアウェイキープ率85.71%は全体1位という結果を残したが、「でも、どうなんですかね。飛ばないからかなと思う。スコアをもっと良くすることを考えたい」と冷静に分析した。

「(飛距離に乏しい)ザック・ジョンソン選手と3日目に回って『こういう選手でもメジャーが獲れるんだ(2勝)』と思ったけれど、自分が上を目指すには全部をレベルアップしないといけない」。現段階での長所に「パッティングとか精度…」を挙げたが、目指すべき道を今、決めようとも思わない。「視野を広げて土台を築きたい」。伸びしろはたっぷり。まだ20歳なのだ。

今後は5月2日(木)開幕の日本ツアー「中日クラウンズ」(名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース)に出場する予定。7月には「全英オープン」(北アイルランド・ロイヤルポートラッシュ)で再びメジャーに挑戦する。(ジョージア州オーガスタ/桂川洋一)

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