2019年 マスターズ

金谷拓実 松山英樹以来の日本人アマ決勝ラウンド進出

2019/04/13 08:59
アマチュアとして出場の金谷拓実が決勝ラウンド進出を果たした

◇メジャー第1戦◇マスターズ 2日目(12日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)7475yd(パー72)

アマチュアの金谷拓実(東北福祉大3年)が今季のメジャー第1戦「マスターズ」で予選ラウンドを突破した。1オーバー44位タイから2バーディ、4ボギーの「74」で回り、通算3オーバーの57位タイ。36ホールを終えて首位と10打差以内の規定をギリギリでクリアし、決勝ラウンド進出を決めた。日本人アマの予選通過は2011、12年の松山英樹以来となった。

金谷は出だし1番で3mのパーパットを沈めてガッツポーズを見せたが、7番までに3つボギーをたたき、決勝進出の可能性が遠のいた。緊張感に包まれ、「アドレナリンが出て、全部ショットがオーバーした」とショットの距離感に苦しんだ。13番(パー5)で第2打を「得意の距離」である80yd地点まで刻み、SWで放った第3打をグリーンの奥にこぼし、4つ目のボギーで天を仰いだ。

雨雲が近づき、目標がかすんで見えた終盤。「あと5ホールで3つバーディを獲ろう」と心に誓った。15番(パー5)で3オン1パットとすると、16番(パー3)では15mのバーディパットがカップに沈み、派手に右手を振り下ろした。「最後まであきらめちゃいけない。そういうのを神様が見てくれている」

アマチュアの金谷拓実はPGAツアーのプロと対等に渡り合った

最終18番では第2打をグリーン手前まで運んだ直後、雷雲接近により29分間の中断を強いられた。クラブハウスで静かに待機し「アプローチのことを考えていた。寄せれば(通過の)チャンスはあると思って、イメージしていました。あんな休憩、いらなかったです(笑)」という。再開後、ウェッジで1mにつけてパーでフィニッシュした。

「途中であきらめそうになったんですけど、最後まであきらめちゃいけないという気持ちでプレーすることが大事だと思いました」。ホールアウト直後に首位と一時11打差になり、「あまり期待しないでおきます。自分のやることはやったので」と予選落ちを覚悟したが、最終的に“10ストロークルール”をクリア。6人出場したアマチュアのうち、4人が進んだ週末は、大学の先輩である松山が2011年に獲得したローアマチュアを目指す戦いになる。(ジョージア州オーガスタ/桂川洋一)

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