“かみ合わない”小平智は63位発進
◇メジャー第1戦◇マスターズ 初日(11日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)7475yd(パー72)
スタートホールは3パットボギー。1.5mを外してパーセーブできなかった小平智は「出だしで短いのを外してから良くなかった。一日、あれで終わってしまったなという感じです」と、ため息をついた。2年続けて迎えたオーガスタの第1ラウンドは2バーディ、5ボギーの「75」。3オーバー63位タイと首位に9打差で終えた。
3番で残り135ydの第2打を、グリーンの右から左に下る傾斜を使ってピンそば1mつけてバーディとしたが、4番(パー3)ですぐにボギーを喫した。
風が強くなり始めた午後1時27分のティオフは、最終組の3つ前。小平はグリーンのコンディションにも苦しんだ。「練習日より少しは速くなったけれど、遅いスタートというのもあって状態も良くなかった」。9番ではグリーン左から下りのアプローチをピンそば1mにつけたが、カップ左に外してボギーをたたいた。
ただショートパットのミスだけが、表情を硬くさせたわけではないという。「僕は(2打目が)あそこに行ったことがイヤで…」。1Wショットをきっちりフェアウェイに置いた後のアイアンショットが、狙いとは違う難しいラインについたことが不満だ。
「ショットの“かみ合い”があまり良くなくて。ドライバーで良いショットを打つと、アイアンでミス。ドライバーが良いショットをしなかったときにアイアンが良かったり…。ドライバーとアイアンを同じイメージで打てず、チャンスにつかない。そこらへんがもどかしい、というか、難しい」。それはオーガスタゆえの悩み? 「いや、明らかに“逆球”が出ている。同じ感覚で打つと違う球が出る」と原因を自分に求めた。
まずは2年連続の予選通過がターゲットになる。後半16番(パー3)では8Iとグリーンの傾斜でチャンスを作り、昨年の経験も生かしてバーディを奪った。「少しかみ合えばバーディも来る。ここは出だし5ホールくらいが難しい。何とか切り抜けて、あしたは60台を出したい」。上位50位タイ、もしくはトップと10打差以内が決勝ラウンド進出の条件だ。(ジョージア州オーガスタ/桂川洋一)