「緊張したら思い切り振る」マキロイが実践するシンプルなこと
◇米国男子◇ザ・プレーヤーズ選手権 最終日(17日)◇TPCソーグラス(フロリダ州)◇7189yd(パー72)
首位を1打差で追って出たロリー・マキロイ(北アイルランド)はスタートからの4ホールで2オーバーと出遅れたが、バックナインで「33」と盛り返し、ジム・フューリックに1打差をつけてツアー通算15勝目を達成した。
この日のマキロイは最終組の1組前。最終18番のティショットを「4(パー)で勝てると知っていたので、たぶん今日一番難しいショットだった」と振り返った。
だが、マキロイにはこんなときの対処法がある。それは、いまから約10年前。まだプロとして初優勝を挙げる前の19歳だった2008年11月、欧州ツアー「UBS香港オープン」で始めたという。
「勝つチャンスがあったのだけど、その週はずっと18番ホールのティショットが気持ち悪かった。最後のティショットは3Wだったのだけど、自分にこう言ったんだ。『もしここで自分が良いスイングをしたら、結果として何が起ころうと--僕は何か特別に信じているものがあるわけではないのだけど--ゴルフの神様はそんな真剣なスイングにはご褒美をくれるだろう』ってね」
「だから、いつでも難しいティショットを前にしたら、ティに立って、狙いを定めて、できるだけ思い切り振る。だいたいそれでうまくいくんだ。なぜなら、クリアな頭で、信じ切ったスイングをしているからね」
「この2日間、10年前の香港オープンで覚えたその小さなことを思い出して、18番を攻略したよ」
「UBS香港オープン」の翌年に初出場した2009年の「ザ・プレーヤーズ選手権」では、予選落ち後にジャクソンビルのバーに行き、年齢制限(21歳以下)のために追い出されたと笑ったマキロイ。「10年は長いよね」と、自身が歩んできた道を回想した。(フロリダ州ジャクソンビル/今岡涼太)