上がり5ホールで起死回生 松山英樹は腹痛にめげず“カムバック”
◇米国男子◇アーノルド・パーマー招待byマスターカード 初日(7日)◇ベイヒルクラブ&ロッジ◇7454yd(パー72)
前日、体調不良によりプロアマ戦を欠場した松山英樹は、この日も腹部の痛みを抱えながらのラウンドだった。一時は4オーバーまで落としたが、上がり5ホールで4バーディを奪い返し、6バーディ、6ボギーのイーブンパーに踏みとどまった。ホールアウト後に体調を問われると、「大丈夫じゃないですね」と苦笑したが、初日はなんとかしのぎ切った。
異変はスタートホールからだった。1番で、お腹をさする仕草を見せながらティオフした。ショットの合間にはつらそうにしゃがみ込んだ。1番、2番とボギーが先行。5番では1.5mのパーパットがカップに蹴られてボギーとした。
日曜日から違和感があったという。「血液検査をしても分からない」。「(薬は)飲んでも効かない」。痛みの原因ははっきりしないが、「痛いときもあったけど、ゴルフをしていたら忘れられてだいぶマシ」と、ホールが進むにつれて、少しずつお腹を気にする頻度は少なくなった。
中盤は1Wショットが右に出てボギーを重ねた。「きのう1日休んだのを取り戻すのが大変だったけど、それ以前にショットは練習してもなかなか不安を取り除けない部分がある」。ショットやショートゲームのミスも出たが、体調不良は関係ないと首を振った。
それでも、そのままズルズル崩れないのが松山だ。転機となったのは14番(215yd/パー3)。6Iでピンそば1.5mにつけてバーディとすると、続く15番は5mを沈めて連続バーディ。16番(511yd/パー5)は5Iで2オンに成功してイーグル逃しのバーディとした。さらに最終18番で上から6mを沈めて、14番以降の5ホールで4つ目のバーディ奪取。借金を綺麗に返して、イーブンパーでフィニッシュした。
「途中まで4オーバー打っているし、あまり手ごたえはないですね。たまたま最後に良いショットを打てた感じ」と松山はそっけない。まずは体調を整えることが最優先だが、もし最終日までプレーすることができたなら、この日のパープレーは大きくものをいうはずだ。(フロリダ州オーランド/今岡涼太)