ウッドランドが大会新「130」 ケプカは「63」のタイ記録
◇メジャー最終戦◇全米プロゴルフ選手権 2日目(10日)◇ベルリーブCC(ミズーリ州)◇7316yd(パー70)
軟らかいグリーンと穏やかな風が、メジャーでは稀なロースコア合戦を呼んでいる。ゲーリー・ウッドランドが「64」「66」で予選ラウンドをまとめ、36ホール終了時点での大会史上最少ストローク「130」(通算10アンダー)をマークした。また、ブルックス・ケプカが第2ラウンドで大会記録の18ホールのベストスコア「63」に並んだ(8アンダー暫定3位)。
競技は雷雲接近の影響で、午後3時半過ぎから中断し第2ラウンドが翌日に持ち越された。
初日に6アンダーで単独首位発進したウッドランドは、前半17番(パー5)で残り265ydの第2打を3Wでピンそば1.5mに2オンさせた。14番でカラーから“3パット”させて募っていたイライラをイーグルで解消。「(同組の)ケビン・キズナー(9アンダー暫定2位タイ)が走っていたから、勢いを取り戻せて良かったよ」と得意のロングゲームで全体を率いた。
「グリーンはまだソフトですごく攻めやすい。とにかく大事なのはボールをフェアウェイから打つことだ」と断言する。午後にティオフしたリッキー・ファウラーが第2ラウンドを8ホール残して通算7アンダーとしており、3日目の午前中に記録のさらなる更新があるかもしれない。
今年の「マスターズ」王者パトリック・リード、「全英オープン」を制したフランチェスコ・モリナリ(イタリア)とプレーした「全米オープン」覇者のケプカは、この日7バーディ、ノーボギーで回った。前半インで3つスコアを伸ばし、ティショットで330ydのドライブを見せた後半1番から3連続バーディを決めた。
「きのうも調子は良かったんだけど、スコアにつながらない日もある。(初日は)6Iでの良いショットが風が変わったせいでダブルボギーになってしまった。でも今日はティショットもウェッジの距離感も落としどころも良かった。パットも2m以内をきっちり決められた」というほぼ完ぺきな内容。「左ドッグのホールが多く、曲がるところの内側にバンカーがあるとみんなは言うけれど、僕はキャリーで越えていけるから、あまり関係ない」と、ツアー屈指のパワーが光る。
2015年の岩田寛以来、大会史上14人目の「63」となったが、「記録は破られるもの」と淡々。「1年でメジャーを2回も勝てたら特別だ。マスターズに(左手首の故障のため)出られず、メジャーに3回しか出られなかったのは残念だけど、挑戦したい」とタイトルだけに照準を定めた。(ミズーリ州セントルイス/桂川洋一)