2018年 全米プロゴルフ選手権

よみがえる9・11の記憶 ウッズはあの時セントルイスにいた

2018/08/08 11:30
17年ぶりにベルリーブCCにやってきたタイガー・ウッズ

◇メジャー最終戦◇全米プロゴルフ選手権 事前情報(7日)◇ベルリーブCC(ミズーリ州)◇7316yd(パー70)

第100回の開催となる「全米プロ」の会場となったベルリーブCCは、米国中西部ミズーリ州セントルイスのダウンタウンの西に位置する。2001年9月、当地では「WGCアメリカン・エキスプレス選手権」(現在のWGCメキシコ選手権)が開催される予定だったが、世界を震撼させた同時多発テロにより中止になった過去がある。

当時アメリカン・エキスプレスとスポンサー契約を結んでいたタイガー・ウッズは、木曜日の開幕を前にレッスン会に参加し、当地で練習ラウンドを行っていた。悲報が瞬く間に耳に届いたのは火曜日の朝(11日)。テロ発生の影響で試合は中止になり、ニューヨークのワールドトレードセンター近くにあった同社のビルも大きな被害を受け、社員も死亡した。「現実のものとは思えなかった」。空の便は軒並みキャンセルとなり、ウッズは沈痛の思いを抱えながら、フロリダの自宅まで自動車で17時間かけて帰ったという。

ベルリーブCCを訪れたのは、あの時以来17年ぶりだ。「WGCブリヂストン招待」からの連戦とあって、42歳は体力の温存を今大会のキーポイントに掲げている。6日(月)は氷水の風呂に入って回復をはかり、雷雨で中断が入った7日(火)は5ホールだけ練習ラウンドを行った。

「何ホールかは覚えているんだけど、きょう回った5ホールは全然記憶になかった。(残りのホールのチェックは)あした(8日)の宿題だね」。同大会の出場は2015年大会以来3年ぶり。1999年からの2連覇、2006年からの2連覇で通算4勝を挙げたメジャー最終戦は、スロー調整で迎える。(ミズーリ州セントルイス/桂川洋一)

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