2年連続出場の池田勇太 メキシコ対策でウェッジ増やす
◇世界選手権シリーズ◇WGCメキシコ選手権 事前情報(28日)◇チャプルテペクGC (メキシコ)◇7330yd(パー71)
3月1日(木)に始まる「WGCメキシコ選手権」に出場する日本人で唯一、2年連続で出場するのが池田勇太だ。開幕前日までに1.5ラウンドを回ってコースをチェック。14本のクラブに“メキシコ対策”の新しいセッティングを施した。
標高2300mの高地でのゴルフは誰もが“飛びすぎ”に注意を払う。普段よりも15%程度飛距離が伸びると言われ、グリーンを狙うショットには特に警戒が必要だ。池田が昨年苦しんだのが短いクラブでの距離感。そこで今回はウェッジを1本増やした。
これまではロフト角58度のSWで100yd前後の距離を調整していたが、今回はそれを抜いて、56度と60度(いずれもタイトリスト ボーケイデザイン SM5ウェッジ)を新たに投入。「間の距離のコントロールがうまくできないからそのために」。代わりに5Wを抜き、UTのロフトを立てることでロングゲームに対応する。
PWを除いて、3本のウェッジ(52度、56度、60度)で試合に臨んだことは「海外でも日本でもない」という。アプローチの練習を繰り返していると「ウェッジが1本増えると、確かに(チッピングが)ラクだな…」と、結果的にグリーン周りからのショットにバリエーションが出ることを実感。「58度も新しいものを準備している。こっちではウェッジ3本の選手も多い。今回うまくいかなくても、米国に行ったときにまた使えるかもしれない」と、先も見据えたテストになりそうだ。
「結果だけですね、今週は。(予選落ちがなく全選手が)4日間できるんで、行けるところをガンガン行きたい」。最終調整を終えて1Wショットに不安の色を見せたが、「他のショットはいいと思う」。7330yd(パー71)の18ホールは、ボールが飛ぶこともあってよりコンパクトだが、両サイドの木々が第1打のコースを限定するティグラウンドが多い。「視界の問題が効いてくる。でも去年は初めてだったけれど、今年は多少慣れているかなと思う」。上位進出に向け、経験を武器にする。(メキシコ・メキシコシティ/桂川洋一)