DJ魅せたパー4イーグル 430ydショットで15cmにピタリ
◇米国男子◇セントリートーナメントofチャンピオンズ 最終日(7日)◇プランテーションコースatカパルア(ハワイ州)◇7452yd(パー73)
追い風が吹く後半12番(パー4/433yd)。首位のダスティン・ジョンソンは1Wを強振すると、高台のティグラウンドから打ち下ろされた白球はフェアウェイで弾み、下り傾斜をつたう。そのままグリーンまで達すると、右奥に切られたピンにめがけて転がった。カップの手前わずか15cmで静止する430ydショットに、観客の興奮は最高潮に達する。タップインイーグルでダメ押し。最終スコアを通算24アンダーまで乗せ、後続と8打差の圧勝を飾った。
12番についてジョンソンは、「ボールが落ちるところまでは見えていた。どのように弾むかが大事だと思っていたけど、良い球筋だったので大丈夫かなと。ただ、タップインとは思わなかった。このショットは100%(の手ごたえ)で打ったわけではないし、90%ほどだったから」と振り返った。
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— PGA TOUR (@PGATOUR) 2018年1月8日
後続に2打差の単独首位で迎えた最終日。世界ランク1位を46週キープする王者にも苦い記憶があった。昨年10月の「WGC HSBCチャンピオンズ」では、6打差リードから出た最終日に逆転負けを喫した。「あのときは興奮していたと思うし、手を緩めてしまった部分がある。パットも決まらなくて何もできなかった。でも今週はコースも違うし、もう2カ月も前のことだからね」。
同じ失敗は繰り返さない、とばかりに序盤からピンに絡めるショットで前半に4バーディを奪う。12番のイーグルで独走状態を築いても手を緩めない。「上海で起こしたことをやってはいけない。25アンダーを目指すと自らに言い聞かせた」。後半14番からは3連続バーディを奪取。スキを一切与えない横綱相撲をとり切った。「負けて学ぶこともある。やっぱり優勝は気持ちいいものだね」と微笑んだ。
前年のツアー優勝者のみが出場できる新年初戦を制して、今季初タイトルを手にした。「昔は年に1勝程度しかできなかった。でも、ここ数年は複数回勝てている。これを続けていきたい」。円熟期を迎えた33歳は、2000年にタイガー・ウッズが記録した年間9勝を引き合いに出し、「僕なら不可能ではないって信じているんだ」と胸を張った。(ハワイ州カパルア/林洋平)