「去年もここから始まった」松山英樹が体調不良をおしてシーズンイン
◇米国男子◇CIMBクラシック 事前情報(10日)◇TPCクアラルンプール(マレーシア)◇7005yd(パー72)
早くも2017-18年シーズンの第2戦を迎える米ツアー。マレーシア開催の「CIMBクラシック」が松山英樹にとっての新シーズン初戦となる。2週間前に「プレジデンツカップ」を終えた松山は、日本で5泊してからマレーシア入り。10日(火)はイン9ホールの練習ラウンドを行った。
頭上から照りつける南国の強い陽射しと、アジア特有のねっとりした高湿度。そんな中、松山は鼻をすすり、ときおり咳払いをしながらコースをチェックした。暑さに耐えかねて、頭から冷たいペットボトルの水をかぶることも数度。「(体調は)最悪です。きょうも“なんでハーフをやったかな?”っていうくらいしんどいです」と話し、「プレジデンツカップ」2日目に引いた風邪は、医師から中耳炎と副鼻腔炎と診断され、いまだ治らないという。
「(試合を)休もうかなとも思ったけど、病院の先生に『暑いところに行ったら治るかもね』って言われたから・・・」と冗談っぽく笑ったが、「日曜日までに体調を徐々に良くして、良い位置で回れたら行ける態勢を整えたい」というのが、現時点での現実的な目標だ。
今週、国内では「日本オープン」が開催される。松山はディフェンディングチャンピオンだが、今年は母国のナショナルオープンには出場せず、米ツアーを優先した。「出たい気持ちがなかったってことはないけど、毎年ここから始まっている。昨年はこの試合から良いスタートが切れたし、それを無理に変える必要もないかなと。スケジュールが合わなかったという感じ」とその決断理由を説明した。(編注:昨年は日程が1週間ずれていて「日本オープン」の翌週が今大会だった)
昨シーズンはフェデックスカップランク1位でプレーオフへと突入した。そのスタートが、2位に入った昨年の今大会。そして翌週の「WGC HSBCチャンピオンズ」での優勝だった。「試したいこともいっぱいあるし、今週はすごく大事」と松山は力を込めた。日本では実りの秋を迎えるが、松山は熱帯マレーシアで、体調不良を押して新シーズンのスタートを切る。(マレーシア・クアラルンプール/今岡涼太)