2017年 ウィンダム選手権

レギュラーシーズン最後の戦い 石川遼の照準は入れ替え戦へ

2017/08/17 07:12
開幕前日は練習場で汗を流した石川遼。レギュラーツアー最終戦に臨む

◇米国男子◇ウィンダム選手権 事前情報(16日)◇セッジフィールドCC(ノースカロライナ州)◇7127yd(パー70)

生き残りをかけた一戦を前にして、石川遼の表情は必死さと冷静さを保っている。今週は来季のフルシード権の行方が決まる、2016-17年シーズンのレギュラーツアー最終戦だが、視線はすでに2週後に始まる下部ツアー選手との入れ替え戦(ウェブドットコムツアーファイナルズ)に向けられている。

数字上では2位以内に入れば来季の出場権及び、次週「ザ・ノーザントラスト」(ニューヨーク州グレンオークスクラブ)で始まるプレーオフシリーズ進出が決まる。とはいえ、3週前の「RBCカナディアンオープン」まで直近6試合連続で予選落ち。

「今週でシードを獲るためには何位に入らなくてはいけない、といったことはまったく考えていない。ほとんど優勝に近い成績が必要。優勝に向けた(自分の)ハードルは下げないが、入れ替え戦に出る可能性がかなり大きい」。夏場にかけて上向いているショットの状態も、石川の気分を浮つかせることはない。

31日(木)開幕の「ネーションワイド・チルドレンズ・ホスピタル選手権」で始まる入れ替え戦は、レギュラーツアーのポイントランク126位から200位の選手と、下部ウェブドットコムツアーの賞金ランク75位までの選手、一部ツアー外メンバーが出場。全4試合の合計賞金で来季の出場優先順位が決まる。下部ツアーのシーズン賞金ランク上位25人を除く25位までに入る必要がある。

石川は初年度の2013年にこれを突破して出場権をキープ。「あの経験は覚えている。決して良いゴルフではなく、守りに入ってガチガチのところもあった。(今年も)客観的に実力を測れる4試合になる」と現状を受け入れる。今週のセッジフィールドCCでは14年の2日目に米ツアー自己ベスト「62」をマークしたこともあるが、振り返ろうとはしない。

カナダから一時帰国した日本でミニ合宿を張り、前週13日(日)から会場で調整を進めてきた。練習ラウンドでは44インチの1Wを積極的に握り、バーディ合戦、そしてその先の試合に備える。「バーディを目指してグリーンを外してからリカバリーするのは、ショットで逃げてからアプローチするのとは違う経験になる」。窮地でも、とことん実直に。一打を無駄にする気はない。(ノースカロライナ州グリーンズボロ/桂川洋一)

2017年 ウィンダム選手権