2017年 マスターズ

「もうチャンスはない」遠のくV戦線、松山英樹は最終ホールで4パットダボ

2017/04/09 09:03
松山英樹はグリーン上で苦しんで後退。初のメジャー制覇が遠のいた

◇メジャー第1戦◇マスターズ 3日目(8日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7435ヤード(パー72)

23時間前の熱狂は、失望のため息に変わった。2オーバーの16位タイから出た松山英樹は「74」とスコアを落とし、通算4オーバー28位と優勝争いから後退した。最終18番で痛恨の4パットを喫し、ダブルボギーフィニッシュ。日本勢初のメジャー制覇が大きく遠のいた。

予選2日間で吹き続けた風は週末に入って静かになった。首位との差6ストロークを追って出た松山は、出だしで1Wショットがブレた。前日「18番(のミス)は気になる」と話していた右サイドへの曲がり。「状態が上がってこないのが、そのまま出てしまった」と、2番(パー5)で茂みの中に打ち込み、全ホールで2番目にやさしいホールでボギーをたたいた。

ショットは次第にピンに近づき始めたが、ムービングデーになってパットの状態が一気に下降線をたどった。6番(パー3)、7番と、パーオンを逃したホールで、がまんがきかず連続ボギー。

10番で残り175ydの第2打をピンそば1mにつけて最初のバーディを決め、15番(パー5)で残り202ydをアイアンで2オンさせて今大会初のイーグルを奪ったものの、グリーン上での取りこぼしが目立った。13番(パー5)は2オンから3パット、14番、17番では3m…決めきれないバーディチャンスがいくつもあった。

前日はグリーン奥からみごとなアプローチを見せて喝采を呼んだ最終18番。フックラインを残した1.2mのパーパットは、カップの右フチに蹴られた。返しのボギーパットはカップ右をすり抜けて2オン4パット。ガッツポーズを見せたイーグルへの喜びも「最後にかき消された」と、視線を落とした。オーガスタの温かい拍手が、余計に悔しさをあおる。パット技術の指標となるストローク・ゲインド・パッティングはこの日、予選通過した53人で最下位(-3.626)。前日「悪くない」と話していたパッティングへの評価は「これだけ入らないと意味がない」と切り捨てた。

ゴルフもまた何が起こるか分からないスポーツだが、松山は「最低でも(通算)アンダーパーまで持っていきたかった。もうチャンスはないですけど、しっかり良いプレーをして終わりたい」と、“敗戦”を受け入れるように言った。首位とは10打差。ここは世界の精鋭が集まるマスターズ。普段から最高峰のツアーで戦う身には、その差がいかに大きく、高い壁かが分かる。(ジョージア州オーガスタ/桂川洋一)

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