マスターズまであと1試合 松山英樹が抱く危機感は?
◇米国男子◇アーノルド・パーマー招待byマスターカード 最終日(19日)◇ベイヒルC&ロッジ(フロリダ州)◇7419yd(パー72)
北西から吹くやや強めの風が難度を高めた最終日。松山英樹は1バーディ、5ボギーの「76」と崩れて通算2オーバーの45位タイ。「何も良いところがなかった。ショットもパットもうまくいかなかった」と肩を落とした。
2打目をグリーン奧のバンカーに落とした1番は、ピンに向かって下り傾斜の難しいショットを2mに運んだが、これを決めきれずにボギー発進。4番(パー5)は手前5mのバーディパットがカップの横をすり抜けると、パターを宙に放り投げて悔しがった。
後半は16番(パー5)でこの日唯一のバーディを奪ったものの、2度の3パットを含む4ボギー。「最後の方は結構気持ちが切れていた部分もある」とうなだれた。
2日目につかんだと思った手応えも「宝くじみたいなもの。たまたま当たったっていうだけです」とせせら笑う。前日“もう少しで入りそう”と話していたパッティングも、「もうちょっとが続いていますね・・・」と、力なく応じるだけだった。
「2日目だけ良いプレーができた。あとはきょうも含めて全然よくない。特にきょうは余計分からなくなった。来週もあるけれど、ちょっとしっかり考えないと、次もないかなという感じ」と、迫り来るビッグイベントを前に危機感をにじませた。
「良くなるように頑張っていたけど、いっこうに良くならない。どうしたらいいのかなっていう感じはある」と珍しく弱気な言葉も口にした。「でも、何かちょっとしたきっかけで2日目みたいに良くなることもあるかもしれないし、練習をしていきたい」と、すぐにポジティブな言葉で打ち消した。
次週「WGCデルマッチプレー」がオーガスタ前、最後の出場試合となる。フォーマットはストロークからマッチプレーへ変わるが、「最終日のプレーが続くと思ってやれば、おのずと良い結果が出てくるんじゃないかと思う」という。広大なテキサス州へ“ちょっとしたきっかけ”探しの旅に出る。(フロリダ州オーランド/今岡涼太)