パープレーで伸ばせず 松山英樹が感じる「もう少し」
◇米国男子◇アーノルド・パーマー招待byマスターカード 3日目(18日)◇ベイヒルC&ロッジ(フロリダ州)◇7419yd(パー72)
もどかしい1日だった。決勝ラウンドに入った松山英樹は、3バーディ、3ボギーの「72」。ショットは前日ほどの切れはなかったものの、それでもチャンスは少なくなかった。この日はロリー・マキロイ(北アイルランド)とリッキー・ファウラーがそれぞれ「65」のビッグスコアをマークした。松山は「出せなくもない内容だった」と宙を見据えて、悔しさにじっと耐えた。
フェアウェイキープは12回から10回(14回中)、パーオンも14回から11回(18回中)へと、それぞれ前日の数値を下回った。「ショットはきのうに比べたら悪かった」というが、「それでも、入ってほしい微妙な距離にはついていた」と許容範囲の乱れだった。
前半を2バーディ、2ボギーで折り返して迎えた11番。残り185ydを手前2mにつけてバーディとした。「良いバーディを獲れたので、乗っていけるかなと思った…」。だが、続く12番(パー5)はショートアイアンでピンを狙い、打った直後にクラブを放すミスショットでパー止まり。13番7.5m、14番7.5m、15番2.5m、16番4m、18番7.5m。バーディパットは打つものの、ことごとくカップに嫌われ、膝を折り、天を仰ぐリアクションが繰り返された。
ショートゲームではまだ取りこぼしもある。7番(パー3)はフェアウェイからパターで寄せたが、2mショートさせてボギーとした。9番はガードバンカーから2mオーバーさせ、17番は奧のカラーからパターで寄せきることができなかった。「パープレー以上の内容だったと思うけど、現状がこういう感じなので仕方ないかなと思いますね…」。ホールアウト後は、黙々とショートゲーム練習に約1時間を費やした。
それでも、松山の中の全体的な手応えは日増しに良くなっているようだ。「ショットの感触が少し悪くても、うまく立て直せていると思う。パットは惜しいのが続いているけど、もう少ししたら入ってくれるのかなという感じはある」。もう少し…。そう、「マスターズ」の大舞台は3週間後に迫っている。「あすはマスターズ前、最後のストロークプレーになる。良い形で終われたらいい」。頭の中にはオーガスタの景色も見えている。(フロリダ州イオーランド/今岡涼太)