アイアンショットが復調気配 石川遼は32位で最終日へ
◇米国男子◇ザ・ホンダクラシック 3日目(25日)◇PGAナショナル・チャンピオンコース(フロリダ州)◇7140yd(パー70)
3戦ぶりに進出した決勝ラウンドは、午前8時半スタートの第1組から2サムでプレー。3時間45分で18ホールを完走した石川遼は、6バーディ、3ボギーの「67」で通算3アンダーとし、前日の55位から32位へと順位を上げた。今大会11ラウンド目で、2度目のアンダーパーを記録した。
風も弱く、朝露に濡れたグリーンは比較的やわらかい絶好のコンディション。前半だけで3つスコアを伸ばしたが、折り返した10番、11番で連続ボギーをたたくと、4バーディ後に4ボギーを喫した前日の悪夢をほうふつさせた。
続く12番も1Wのティショットを左バンカーに入れ、3打目でピン上4mに運ぶのがやっとだった。3連続ボギーのピンチを迎えたが、このパーパットをしぶとくねじ込み「あれが一番大きかった」。悪い流れを食い止めると、直後の13番で2打目を1.5mにぴたりとつけてバーディとした。
ほとんどのホールで池がからむ難コースに「自分の現在のショットの許容範囲からすると、コースはすごく狭く感じる」というが、今週に入って本来の切れ味を取り戻しつつあるアイアンショットがスコアメークをけん引する。難関3ホールが続くベアトラップの16番では、3Wのティショットでフェアウェイをとらえると、残り165ydからピンそば1.5mにぴたりとつけて、この日6つ目のバーディとした。
同組で回ったブランドン・ハギーは、今季の平均飛距離312yd(6位)を誇るツアー屈指の飛ばし屋の一人。平均で石川を20yd上回り、この日はノーボギーの6アンダーとスコアを伸ばした。石川自身は1Wを課題に挙げたが、「面白いし、やりがいがある」とホールのバリエーションがあるPGAナショナルでは、3WやUTでのティショットも少なくない。1W以外の武器もコース攻略の重要なポイントだ。
「あとは粘りだと思う」と石川は言う。3日間で計13バーディを奪っている。初日3個、2日目4個、3日目3個と、目標の2個に抑えきれていないボギー数を減らせれば、上位フィニッシュも見えてくるはずだ。(フロリダ州パームビーチガーデンズ/今岡涼太)