故障から1年 石川遼「結構、前のことに感じる」
◇米国男子◇ウェイストマネジメント フェニックスオープン 事前情報(31日)◇TPCスコッツデール(アリゾナ州)◇7266yd(パー71)
石川遼にとってフェニックスは苦い記憶が残る場所だ。2016年の同大会、初日に日没サスペンデッドとなるまでに14ホールを回り3アンダー。「それまでのPGAツアーの試合でベストのゴルフができた」という希望の光は、翌朝に消え失せた。
2日目の早朝、目を覚ますと腰に強い違和感を持った。「起きたときには体が痛くて回らなかった」。回復の兆しが見えないままスタートして、結局予選落ち。その翌週から5カ月間にわたる長期離脱を強いられた。
1年が経ち、石川は「結構、前のことに感じますね…」と言う。治療とリハビリを経て、昨年夏場にカムバック。「いまの体に不安がないから、そういうことがあったのが信じられない。1年で体の状態が変わってきていると思える。体を絞って体重も増やすことができた」と、ことしは充実感を得ながら試合に臨むことができそうだ。
2週前の「キャリアビルダーチャレンジ」、前週の「ファーマーズインシュランスオープン」といずれも4日間を戦い抜き、今大会は3連戦目。30日(月)にアリゾナ入りし、練習ラウンドは開幕2日前のアウト9ホールのみにとどめた。
決勝ラウンド進出の経験はないが、過去4回出場してコースは把握。「体に問題はないけれど、木曜日に一番いい状態に持っていきたい」とコンディションを優先させた。オフからインパクトの安定感向上を目指すスイングづくりに取り組んでいる最中。「コースを回ると、結果におのずと気を取られてしまう。アイアンがピンに行かなかったら、“行かせよう”という思いの比重が大きくなる」と、ドライビングレンジでの反復練習に重点を置いて調整を進めている。(アリゾナ州スコッツデール/桂川洋一)