上がり4ホールで3ボギーの失速 松山英樹は2日目のチャージ期す
◇米国男子◇ファーマーズインシュランスオープン初日(26日)◇トーリーパインズGC(カリフォルニア州)◇サウスコース7698yd、ノースコース7258yd(ともにパー72)
サウスコースで予選第1ラウンドを迎えた松山英樹は、終盤に取りこぼして上位発進のチャンスを逃した。14番までに1イーグル、2バーディとスコアを伸ばしながら、終盤4ホールで3ボギー。「71」で1アンダーの47位スタートには悔しさが残った。
世界ランキング6位はフィールドで3番目。中盤までは、期待通りの松山のどっしりとしたゴルフが展開された。冷たい風を浴びたこの日、危なげないプレーでパーを並べ、6番、9番と2つのパー5でバーディを奪取。ティショットはパー3を除く7ホールすべてでフェアウェイをとらえ、直近2年は予選落ちに終わった相性を、微塵も感じさせる様子はなかった。
10番の左ラフからの第2打。上空にせり出た木に行く手を阻まれたが、アイアンで低く出してグリーン左手目のバンカーへ。3打目できっちり寄せてパーを拾う。11番(パー3)ではバンカーショットがピンを3mオーバーしながら、パーパットをねじ込んだ。我慢を重ねて迎えた13番(パー5)、フェアウェイから残り241ydの第2打で、4Iでピン手前1.5mにつけるスーパーショットからイーグルを決めた。
比較的難度の高いサウスコースで首位には3打差と、絶好のポジション。「良いイーグルを獲れて、14番でもパーセーブできて、このまま終わればいいな…」。そう思った矢先の上がり4ホールでつまずいた。右ラフを渡り歩いた15番、ティショットを左に曲げた16番(パー3)で2連続ボギー。18番(パー5)では5m弱のバーディチャンスから3パットしてボギーフィニッシュとなった。
「ショットが乱れたときにうまく対応できなかった」と説明しつつも「どちらかといえば、パターがうまくいっていない」と話した。ボールに不規則な転がりを呼ぶポアナ芝のグリーン。この日は後ろに3組しかいない、全組の中でも後半の時間帯のプレーだった。「グリーンもソフトだったので、スパイクマークも多かった。そういうところで難しかった」
2日目はひたすらにスコアを伸ばすことに主眼を置く。ノースコースは昨年11月に改修を終え、大会での使用は今年が初めて。難易度は未知数だったが、この日の平均スコアはサウスの「73.615」に対し、ノースは「70.756」(前年大会は70.897)と3ストローク近く差があった。「グリーンも(ベント芝に)変わるので、気楽にやりたい。ミスらしいミスが最後に出てもったいなかったですけど、もう少し良いストロークができれば、スコアは伸びてくるかなと思う」。慌てず、動じず、猛チャージのチャンスをうかがう。(カリフォルニア州サンディエゴ/桂川洋一)