石川遼の今年初戦は50位 脱線から修復も残った“4日間”の課題
◇米国男子◇キャリアビルダーチャレンジ 最終日(22日)◇PGAウエスト TPCスタジアムコース 7113yd、PGAウエスト ニクラス・トーナメントコース 7159yd、ラ・キンタCC 7060yd(すべてパー72、カリフォルニア州)
6アンダーの53位タイから出た石川遼は3バーディ、2ボギーの「71」で回り、通算7アンダーの50位タイでフィニッシュ。新しいスイング構築に取り組む試行錯誤の中で4日間を戦い抜いた。
全3コースを使用する3日間の予選ラウンドを経て、18ホールの決勝ラウンドの会場は最も難度が高いTPCスタジアムコース。3日目に同コースで「72」と伸ばせなかった石川は、前半インで2バーディを決めた。12番で7mを沈め、折り返しの18番では池の迫るフェアウェイ左サイドから、2打目でピンそば3mにピタリと付けた。
口惜しさばかりが残ったのは後半アウトでのスコアメーク。1番で右ラフからの2打目をショートサイドのグリーン右ラフにこぼしてボギーとすると、チャンスを作りたかった後半5番(パー5)で2つ目。右ラフから残り264ydの2打目で1Wを握る強硬策を取ったが、ボールはグリーン手前の池に消えた。「イーグルを取って行こうという気持ちだった。左足上がりのライで、3Wだとアゲンストの風で吹け上がってしまうかもしれないというのがあって、1Wで打った。良い当たりで打てたけれど、あと3、4yd足りなかった」
6番(パー3)からは3m弱のバーディパットを2ホール連続で外してガックリ。最終9番で10mを沈めてバーディフィニッシュし、なんとか胸をなで下ろした。
初日、2日目と安定した1Wショットでアンダーパーを続けながら、3日目は突如ショートゲーム頼みのゴルフを強いられた。インパクトの再現性を高めるため、フェースローテーションを抑えたスイングを模索中。この最終日に「ショットはきのうから、きょうにかけて修正できた」という満足感は少なく、「それを4日間できないといけない。3日間しかできていなかった」と反省。「少しずつでも精度を上げていきたい。感触的には3日目だけ脱線してしまった。そこを同じ路線に戻せたと思う」と課題と収穫を口にした。
公傷制度で復帰した今季は、技術の向上とともに結果が求められる。次週は同じカリフォルニア州で行われる「ファーマーズ・インシュランスオープン」に出場。ジェイソン・デイ(オーストラリア)、ダスティン・ジョンソン、松山英樹らトップランカーが参戦するフィールドだ。息をつく暇もなく、さらなる厳しいテストが待っている。(カリフォルニア州ラ・キンタ/桂川洋一)